山陰は雪にまみれております。
さて、こないだの続きとして、家事裁縫科または家事科の専科教員検定の問題を紹介。この科目を受けたのは女性教員のみのはずなので、女教員(のみ)に必要とされた教育学を示している史料かな。
育児科という科目がとっても興味深い。
どういう意味で必要とされた科目なのか。幼稚園保姆として?それとも小学生に教える知識として?
明治30(1897)年度 小学校教員乙種検定試験問題
【家事裁縫専科正教員 検定試験問題】
○ 教授科
1.初めて裁方をなす生徒に襦袢を裁たしむる教授法は如何
【家事専科正教員 検定試験問題】
○ 育児科
1.小児に与へて可なる食品は如何なる種数なるか
2.小児の知識を発達せしむるなかだちは何ぞ
3.家庭教育の必要を説け
【家事裁縫専科准教員 検定試験問題】
○ 教授科
1.尋常科生徒に端縫をなさしむる教授法は如何
【家事専科准教員 検定試験問題】
○ 育児科
1.小児に持たしむる玩具に付ての注意は如何
2.牛乳を以て小児を養育する時の総ての注意を問ふ
3.小児の発病せるを察するは如何なるしるしに因りてするか
出典
「明治三十年度乙種検定試験問題」『山陰之教育』第31号、私立鳥取県教育会事務所、1897年12月、39~41頁。
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