職場では来年度の話題で持ちきりです。来年度も心してかからなければ、生き残れそうにありません。短大が本来の使命を果たすために、学生の夢の実現のために、一人ひとりの教員の仕事をいかに組み上げていくか。重い重い課題です。
ああ、いろいろ考えることが多くて、頭がこんがらがってまともに動かない…ぐぐぐ
さて、先日、拙稿「大日本教育会夏季講習会の開始―明治20年代半ばの教員改良策」(中国四国教育学会編『教育学研究紀要(CD-ROM版)』第58巻)が活字化されました。大日本教育会において、明治24(1891)年に始めて開催された夏季(夏期)講習会について、明治26年までの3年間分を検討したものです。論文構成は以下の通り。
はじめに
1.明治24年~26年における夏季講習会の開催
(1)夏期講習会の開始―中等教員養成と学科研究
(2)多様な受講者と高い受講意欲
(3)現職小学校教員への学習機会の提供
2.高等教育機関の学者による最先端の講習内容
3.夏季講習会の真のねらい
(1)学力形成・教職意義の理解による教員の品位向上
(2)「研究」する教員を求めて
おわりに
教育会開催の教員講習会に関する研究は、最近少しずつ進んでいると思われますが、本論文ほど詳しく研究したものはあまり見当たりません。そういう意味では研究上の意義はあるかな。本稿によって、大日本教育会の教員改良事業の具体像が少し明らかになりました。明治27年以降の講習会についてもすでに研究を進めています。
個人的には、明治期の小学校教員の旺盛な学習意欲が生々しく読み取れたので、とても興味深く研究を進めました。なお、大日本教育会において「夏期」講習会と表記されるようになるのは、明治26年の講習会終了後の記事以降でした。なぜかは不明です。
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