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似顔絵(深田恭子さん 平時子、二位尼) (portrait KYOKO FUKADA)

「平清盛」最終回、壇ノ浦の戦いで、
もはや敗北が決定的になり、逃げ場の無くなった平氏は、各々最後の死に場所を探す。
今は亡き平清盛の妻、時子(=二位の尼)は、幼き孫・安徳天皇を抱いて海に飛び込む。
その直前、
「尼前(あまぜ)、朕(ちん)をどこへ連れて行くのじゃ。」
「尼前、なんとしたのじゃ。」
 と訊く幼い天皇に、二位の尼はこの絵に示したような表情を見せて言うのである。
「海の底にも、都はございましょう。」
そして船端から海へ、天皇を抱いたまま飛び下りて、海の藻屑(もくず)と消えるのである。
その悲しくも毅然とした役を、深田さんは深々と演じ切った。
私は見ていて不覚にも涙が流れた。
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