海の詩

2005年10月27日 | 心の教育

   郷 愁
                  三好達治

 蝶のような私の郷愁……蝶はいくつかの籬(まがき)を
 越え、午後の街角に海を見る……私は壁に海を聴く……。
 私は本を閉じる。私は壁に凭(もた)れる。隣の部屋で
 二時が打つ。
 「海、遠い海よ! と私は紙にしたためる。――海よ、
 僕らの使う文字では、お前の中に母がいる。そして母よ、
 仏蘭西(フランス)人の言葉では、あなたの中に海がある。

 asassataさんから、堀口大学ではなく三好達治の詩だったことを教えていただきました。ありがとうございました。

 ずいぶん久しぶりに読み直したのですが、あらためてとてもいい詩だなと思い、みなさんと共有したくなりました。

 私は、郷里が瀬戸内海なので、時々無性に海が見たくなることがあります。

 幸いにして山側ですが湘南に住んでいますので、そんな時は、衝動的に「海に行こうか」とかみさんを誘って、ちょっとだけバスに乗って、JR東海道線の線路の向こう側の海辺に散歩に出かけます。

 晴れの日も、曇りの日も、冬の雨が降っているような時も、行くたびに、海はいいなあと思います。 

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