里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アオウキクサ 戸倉の水田

2019-08-24 | 日記
南三陸町戸倉地区西部、山間の沢沿いの農道を歩いていると、脇の田んぼに小さな浮草が無数
に浮かんでいるのを見つけました。かつてよく見たサンショウモと比較すると、葉の大きさは
三分の一くらいしかありません。そのぶん数が多く、水面が見えないほどに群生している箇所
もあります。名前は帰宅後に調べるしかありません。




                             二枚とも2019.8.19撮影

「浮草 水田」で検索すると、ウキクサ、アオウキクサ、コウキクサなどの名前が載ってい
ます。それぞれを個別に検索して見比べると、アオウキクサのように思われます。

ウキクサは葉の形が丸く、直径が5~8mmほどあります。
アオウキクサは葉が楕円形、長さが3mmほどで、様子が私の写真の浮草によく似ています。
コウキクサは葉が広楕円形で、やや厚味のある常緑性。


                                 2019.8.19撮影

サトイモ科(旧ウキクサ科)アオウキクサ属の浮遊性の多年草で、日本全土に分布する。
水田、溝、池沼などの水の停滞する水面を浮遊する。晩秋になると葉(葉状体)は枯死するも
のの、楕円形の冬芽が水底に沈んで冬越、翌年暖かくなると水面に浮かんで繁殖する。
葉のように見えるのは茎にあたり、葉状体と呼ばれる。
葉状体は倒卵状広楕円形、長さ3〜5mm、幅2〜4mm、比較的薄く3脈が見える。
表裏とも淡緑色。各葉状体からは白色の根が1本だけ生え、その長さは1〜5cm、根鞘基部
に翼がある。根端は鋭頭。
花期は7〜9月、肉眼では観察できはないような微小な花を咲かせる。花は1個の雌しべと
2個の雄しべからなり、自家受粉によってよく結実する。
種子は長楕円形で長さ1〜1.5mm。


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