南三陸町北部、海岸に降りてから崖を見上げると、岩稜上部に這性の針葉樹が茂っている
のが見えます。岩の凹凸伝いに登れるようなので、5~6m登って確認すると、日当りの
良い枝先にはたくさんの実が生っています。
実は直径7~8mmの球果で、葉が鱗片葉ですからヒノキ科の低木と思われます。
帰宅後に樹木図鑑等で調べてみましょう。
二枚とも2023.3.15撮影
我家の樹木図鑑には似た樹木が載っていないので、ネットで調べてみましょう。
「ヒノキ科 這性 海岸 球果」で検索すると、ハイビャクシンという樹種があって、各
部位の特徴がよく似ています。念のため分布域を確認すると「長崎県の壱岐島、対馬」と
なっているので、私の写真の樹木とは違うのかも知れません。
この樹種は盆栽で人気があるようです。
幾つかの記事を読み込むと「ミヤマビャクシン」という名が載っていたので、改めてこの
名で検索してみました。各部位の特徴が合致し、分布域も北海道~九州とあり、高山や沿
岸部の岩場などに自生とあるので、これでしょうね。
「果実は球果で直径6~8mm、秋に青褐色に熟して白粉を被る」とあり、果実の特徴も
合致するので、ミヤマビャクシンで間違いないでしょう。
2023.3.15撮影
ヒノキ科ビャクシン属の常緑針葉樹で、樹高50~100cmの低木。幹や枝は地面や岩場を這
うようにして広がる。雌雄異株。
北海道~九州に分布し、亜高山~高山や海岸の岩場に自生する。
樹皮は赤褐色~灰褐色で、小さく剥げ落ちる。
葉は針状葉と鱗片葉の2形があり、針状葉は若い木や萌芽枝でみられ通常は3輪生。
葉先は鋭く尖り、長さ 0.5~0.8cm。鱗片葉は成木で普通にみられ、十字対生する。
2本の白色の気孔線があり、葉先は丸い。
花期は4~6月、雄花は楕円形で枝先につき、黄色の花粉を出す。
雌花は紫緑色、有柄で厚い鱗片がある。
果実は球果で直径6~8mm、翌年の10月頃に帯青褐色に熟し、白粉を被る。
各果鱗に2~多数の種子が付く。
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