あちこちの小さな湿地に、ネコノメソウの黄色い花が咲いています。
どれが花でどこからが葉なのか、ちょっと判りにくい野草ですね。
今回の撮影地は栗原市の鳥沢地区で、大きな溜池の上流です。
さて、湿地と言えば尾瀬とか世界谷地を思い浮かべますが、そんな大層な湿地
ではなく、坪庭とかネコの額程度の、本当に小さな湿地なのです。
耕作放棄地に流れ込む沢尻とか、崩落斜面の下の溜まり水程度の湿地に、
5~10株が咲いているんですね。
周りの泥との対比で、けっこう華やかに見えたりもします。
二枚とも2015.4.8撮影
県内に自生するネコノメソウの仲間は4~5種あり、中でもヤマネコノメソウは
ネコノメソウとそっくりで、ちょっと見には区別できません。
違いは葉の付き方で、ネコノメソウの葉は対生し、ヤマネコノメソウは互生します。
葉陰の茎をよく見ると、葉が対生しているのでネコノメソウですね。
2015.4.8撮影
ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草で、北海道・本州に分布する。
山地の湿地や渓流、溜池や農業用水路周りなど広範に自生し、日陰~半日陰を好む。
茎は長く地表を這って、花茎は立ち上がり高さ5~20cm。全体に柔らかく無毛。
葉は対生し、広卵形で長さ幅ともに4~17cm、縁には4~8対の鈍鋸歯がある。
花茎上部の苞葉は葉とほぼ同形で、基部は淡黄緑色~淡黄色を帯びる。
花期は3~4月、花被はやや密につき、花弁はなく、萼片は黄色で立ち上がる。
果実は花後約40日で成熟、種子は長さ0.7mmほどの卵形で茶褐色。
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