東急池上線の蓮沼駅を下車して、徒歩2~3分のところにはすぬま温泉がある。
前回はちょうどリニューアル前に訪れたが、今回はそれから一年ぶり。
相変わらず人が多く、人気のある銭湯だった。
▲蓮沼駅
▲地図を見ると、目標とこの距離
▲目の前の横断歩道をわたる
▲通るのは、プロムナード蓮沼通り
▲ストップ
▲ここを右折
▲もうはすぬま温泉がみえてくる
▲到着
外観にはステンドグラスが囲み、大正ロマンといった感じである。内部もそうしたテーマが貫かれていた。
下足箱に靴を入れて、右の扉を開けると左手にフロント。右側はL字型に椅子が並び、テーブルが2つほど置かれてある。
床を見ると、なんと丸いガラスの下にデジタル画像の水槽があって鯉が泳いでいた。
奥にあるのはテレビではなく、富士山の絵。テレビの騒々しさとはここでは無縁だ。
フロントに座るのは、70後半から80代ぐらいの女性。話し方に品がある。
「貸しタオルありますか?」と尋ねると、「え?」と聞かれ、「貸しタオルありますか?」と再び聞くと、「え?」とまた聞き返され、この時点で(貸しタオルないな)と思ったが、念を押して「貸しタオルありますか?」と聞くと、「え?」とまた聞き返された。
「100円のならありますよ」と言われ、100円のタオルを購入。
ほかだと基本的にタオル購入の際は小さなシャープ、ボディーシャンプー付きだが、ここはタオルのみだった。
右側にある男湯ののれんをくぐって、左通路を通ると脱衣場にでる。
リニューアル前の脱衣場はどんな感じだったか忘れてしまったが、広さはほとんど変わらないのではないかと思う。
ただ、ロッカーは木製になって、床も木材。窓はステンドグラスである。
浴室入り口横に洗面器がある。
中に入るとやっぱり薄暗い。やっぱりと思ったのは、設計が今井健太郎建築設計事務所だからだ。
ここが手掛けると大半は薄暗い(一緒にやってる照明デザイナーの志向なのだろうけど)。
まず最初に目につくのが浴槽。浴槽が浴室の奥まで続く。
あとは左右の壁にカラン。
左手前に立ちシャワー。そのさらに左奥にサウナである。300円と強気の値段設定だ。
浴槽は、手前が水風呂。冷鉱泉の掛け流しである。奥幅はなく、せいぜい2~3人が入れるといったところか。温度は22℃ほど。前のときはもっとぬるかった気がしたが、たぶん同じままだろう。
そして、その奥が炭酸泉。最近リニューアルする銭湯の定番である。そして一番奥が、温泉。
色は浴室内が薄暗いので実際の色合いは分からないけど、薄茶で蒲田の銭湯にありがちな黒ではない。
▲これは外に飾ってあった写真を撮ったもの。写真は女湯なので男湯はこの左右対象であるが、こんな感じである
ここの銭湯で面白いのは、壁画だ。
絵はタイル絵で、屹立した山の合間に木々が生い茂っており、その谷筋のところに滝が流れている。
その滝の下には、壺がある。この壺は絵ではなく、本物の鉄壺だ。鯉と水流の彫り物がされていて、それを遠目で見ると人の顔にも見える。
その口の部分から温泉が流れている。つまり、絵の滝が実物の壺に飛び込み、温泉を出しているという構図である。
それと浴室の間仕切りのところには、木のパネル一つひとつに丸い枠内で花鳥風月が描かれている。このあたりも大正ロマンらしさを感じさせる粋な演出だろう。
天井はやはりビル型なので、そんなに高くはない。
客層は、高齢者を中心としながら、若い人や3、40代ぐらいの中年男性も多く見られた。
テーマが決まってて統一感があって、温泉もあり、リニューアルしたばかりなので全体的に美しくとても快適である。ただ少し不満を言えばなんとなくワクワク感がないというか、ちょっと物足りない気もした。
そのあたりは自分でもよく分からないのだが、旧来もっていたアナログ感を失ったせいなのかもしれない。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 蓮沼
経路 北に歩く
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 現代アート
統一感 あり
置物 あり
照明 薄暗い
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 普通の広さで綺麗
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 水風呂、炭酸泉、温泉
サウナ あり
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入すれば100円)
備え付け あり
◆人
受付 70代後半ぐらいの女性
客層 高齢者中心ながら中年、若者と広い年齢層
【案内】
住所
〒144-0051
大田区西蒲田6−16−11
電話番号
03-3734-0081
アクセス
東急池上線「蓮沼」駅下車、徒歩2分
休日
火曜
営業時間
15:00−25:00
※東京銭湯ホームページ転載