銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

新呑川湯(東京・大鳥居)(リニューアル)

2019-11-05 07:04:25 | 銭湯






【新呑川湯】をザックリいうと
◎2019年10月28日に、全面リニューアルオープン
・シックな装いに変貌
・露天風呂が出現
・温度計がとんでもない数字を出す




▲大鳥居駅


▲地図でみるとこんな感じ。呑川に向かう


▲出発進行




▲横断歩道を渡り


▲左にむかう


▲あとは真っ直ぐ進めば呑川にぶつかる






























▲呑川がみえてくる








▲呑川を渡ったら


▲すぐ右




▲公園のところで左折




▲すると右に見える白いマンションが新呑川湯の入る建物








▲コインランドリーは変わらず




▲券売機は新しくなっていた


入り口に入ると、左右に下足箱が並ぶ。下は大きいので、ブーツや長靴の人でも入れられるだろう。小さい方でも奥行きがあるので問題なし。
奥に進めば、券売機が2つ並ぶ。以前来たときの券売機は、ものすごく古かったのだが、最新式に変わっていた。
その左には自販機があって、牛乳関連の商品はリニューアル記念として120円が100円で売られていた。


左に目を転じれば、広いロビー。マンション銭湯でここまで広いロビーはなかなかないだろう。ソファーやテレビなども一新されており、とても綺麗だ。
テレビは頭上に釣り上げられ、どこからでも観ることができる。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


その奥右側に受付のフロントがあり、立っていたのは、30代ぐらいのふっくらした女性と、少し小柄な40代後半ぐらいの女性。
若いほうの女性は、とても愛想が良くて感じが良い。40代の女性も丁寧な対応だったが、気が強そうな雰囲気を醸し出していた。


そういえば以前ここに来たときは、石鹸を持ってますか?と言われたことを思い出したのだが、今回はそうした心配はノープロブレムである。
なぜなら、リニューアルを機に備え付けを用意してくれるようになったからだ。
券売機のところに備え付けあります!と案内が貼られてあった。
ちなみに、貸しタオルは20円と有料に変わっている。管理する手間を考えたら、むしろ安いほうだろう。


男湯のほうが右側(入り口側)になっていて、のれんをくぐると、やはり脱衣場も全面リニューアルしたとあってとても清潔感がある。
そういえばここの名前が「新呑川湯」なので、リニューアルしたあとは「新新呑川湯」なんじゃないかと思いながら、まあどうでもいいかと思いつつ回りを見渡すと、かつてあったタオル掛けがなくなっていることに気がついた。
不衛生に感じつつもある意味いい味を出していたのだが、このへんはさすがに時代の流れに合わせて廃止したということか。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


ロッカーは、島ロッカーが真ん中にあって、右壁にも並ぶ。
左壁には、手前に常連客用のロッカーと、それに続いて洗面台。ドライヤーは有料。そして、大きな音量で演歌が流れている。
ベンチも各場所に置かれてあって、高齢者を意識した作りだろう。


浴室の扉をあけて中に入ると、一見すればリニューアル前と比べてそんなに変わらないかな?という印象だった。
手前左にサウナ(有料)。その横に立ちシャワーが2つ。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


真ん中に島カランが2つ並び、左壁にもカランがある。カランは手前一部に仕切り板がはめ込まれてある。
そして右を向くと、これが今回の一番大きな変化なのだが、かつて巨大な水風呂が分割されている!
ショック。

あの広大な水風呂こそ、新呑川湯の誇るべき設備だったのに、これではほかと変わらないじゃないか。
しかも驚いたのは、その水風呂がめちゃくちゃ縮小されていることである。一番手前に追いやられて、せいぜい5人が入れるぐらい。
温度は、22℃を示していたが、それにしても結構冷たい。


その水風呂の左隣にあるのが露天風呂で、仕切りと扉があり、扉を開けるとほぼ室内型であるが浴槽が目に飛び込む。
一般の銭湯だと広めの浴槽だが、あの水風呂がこんなになってしまったのかと思うと残念だった。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


露天風呂とあるので、窓が解放されてるのかと思いきや、開かれていない。ところが冷たい空気は流れてくるので、どこからか入ってきてるのだろうけど、見あたらなかった。
あと和を強調した作りで、演出の一環で瓦屋根がついている。


さらにここで言及しなければならないのが、温度計である。
デジタル式で、コンマ以下まで表示されているのだが、なんと露天風呂は45.7℃を示していた。
なかなか攻めた温度だなと思って足を入れるとアレ?という感じで、そんなに熱くない。
自分の感覚だと43と44の間ぐらいかなという感じで、けっして大きくは離れてないものの、45℃まであるかな?と疑問に思う温度。
しかももっと驚いたのは、そのうち43.1になったので、おいおいと思ったら、瞬時に42.5。
もはやナニこれ?状態で、しばらく見てたら今度は46.0になって、47.3ぐらいになって、45.9に戻って、49.3℃!
最高でまさかの50℃越え。
これが前回の話ではなくリニューアルした直後の話である。
銭湯の温度計というのは基本的に信用してないのだが、これは今までの中で相当ヒドい部類だ。
もはや当たり付きのルーレット自販機と一緒でランダムに表示しているだけである。
なので、そこから完全に温度計は無いものと思うことにした。


さて、そんな露天風呂だけど、相変わらずここはフリーダムな入浴客が多く、露天風呂に入ってると初老の男性が突然バタ足を始めた。それを眺めていると今度は向きを変えてクロールを始めた。
こんな狭いところでわざわざ泳がなくても…と思うのだが、やはりかつて広かった水風呂を偲んでつい手足を動かしてしまうのかもしれない。
大海原で泳いでいたところを人間に捕まえられたイワシが、小さな水槽に入れられても懸命に泳ぐ姿と重なり合った。


主浴槽は、浴室の奥にあって、おおざっぱに台形のような形をしており、白湯で、入ってみるとけっこう熱め。
温度計は41.7℃だったが、これも多分違うだろう。実感としては43℃ほど。
そこそこ広くて、右手前に高濃度炭酸泉とあった。
まったくヒドい話で、43℃近くで(温度計を信じて42℃としてもいいけど)、こんな高温の炭酸泉は成立しようがない。
しかもである。
炭酸泉とあるすぐ後ろには絹の湯と命名された微細泡が発生しており、左奥は座湯からかなり強力なジェットが噴出している。それらが浴槽内を攪拌してるのだ。
これを炭酸泉と言い切るにはちょっと無理があるだろう。
実際に体を沈めてみたけど、炭酸泉を浴びてるという実感がまったく湧かない。温度計といい炭酸泉といい、一体どうなってるんだ。


そして左側にある仕切られた半透明の壁内には、ラドン湯。
解説板にはいろんな効能が書かれてあったが、このへんは理論上な話であって、実感まではいかないだろう。あと半分は電気風呂となっている。
ここは相変わらず人気でなかなか人が出てくれないのだが、タイミングを見計らって入ると、深浴槽で温度はここが一番低め。たぶん41℃ほど。しかし温度計は45℃ぐらいを指していた。


全体的にとても綺麗になって、シックな装いでいかにも現代風だと思うのだが、どうも個人的には残念な部分が多く、良かったのは綺麗になったこととカランの使い勝手が最高になったぐらいか。


客層は、相変わらず高齢者がほとんどで、イオンにある朝のフードコートと同じ風景である。しかし、ここは客同士のコミュニケーションが濃密なので、とてもにぎやかだったし、善し悪しは別にして客の自由な振る舞いが見受けられる。
そういえば、備え付けのある場所から離れたところでシャワーを浴びていたら、近くの男性が咄嗟に物を回収して、「どうぞここを使って!」と言ってくれた。
備え付けを使うのに大した距離ではなかったので、「大丈夫です。ありがとうございます」とだけ伝えたのだが、意外と他人から見られてるんだなと思ったのと、一見さんだけど常連客ぽい人から気を使ってもらえたことは嬉しかった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 大鳥居
経路 産業道路をまっすぐ呑川に向かう
周辺の環境 ダスキン、マンション、呑川

●空間演出
建物外観 マンション
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 とてもきれい
シャワーの出 かなり勢いがある
浴槽の種類 露天風呂、水風呂、炭酸泉(?)、微細泡、座湯(水まくらが機能してなかった)
サウナ あり
温度 41℃~44℃ほど
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 良かった
清潔さ きれい
貸しタオル あり(20円)
備え付け あり

◆人
受付 30代と40代の女性
客層 高齢者と一部若者、小さな女の子を連れた親子


【案内】

住所
〒143-0013
大田区大森南1−21−11

電話番号
03-3741-9406

アクセス
京浜東北線「大森」駅よりバス。「北糀谷」下車、徒歩5分

休日
金曜

営業時間
15:00−24:00
日曜5時半~10時、13時半~24時

※東京銭湯ホームページ転載