#豊玉浴場
都営地下鉄大江戸線
#新江古田駅
▲新江古田駅
▲路線図をみると、こんな感じ
▲埼玉の境界あたりにある。横浜からだと、かなり遠いところだ
▲階段をのぼろう
▲のぼった先の左に改札口
▲出た先にある地図をみると、豊玉浴場は右上あたりだ
▲A2出口をめざす
▲強風注意の文字。本当に風が強かった
▲地上に出て右をむいたところ。本来なら正面(写真だと左側)の横断歩道を先に渡れば良かったのだが、この時は気が付かなかった
▲目白通りを練馬方面に向けて(地下鉄を出て右方面に)、真っ直ぐ歩く
▲ここで歩道橋がみえてくるが
▲行きたいのは、左に見えるしゃぶしゃぶ屋さんの方面。先に横断歩道を渡っておけば良かった
▲仕方なく歩道橋を渡る
▲渡りきると、しゃぶしゃぶ屋さんの前にでる
▲しゃぶしゃぶ屋さんとその駐車場の間の道に入る
▲進むと左に小学校がみえてくる
▲小学校沿いを歩き
▲こらへんでストップ
▲右を向いて進む
▲すると左側に銭湯がみえてくる
▲ここは薪で沸かしてるようだ
▲豊玉浴場に到着
▲下足箱
▲上がり口から外をみる
下足箱のスペースは広めになっているので、脱ぎやすい。
靴を預けて中に入ると、建物は古いが、ここはフロントである。
座るのは白髪をたたえた70代ぐらいの女性。愛想がよい方ではないけど、品があって毅然とした感じだ。昭和の女将さんという雰囲気である。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「この時期(新型コロナが流行中)だからないです」とキッパリ言われ、タオルを購入(250円)することに。
最近はコロナの影響でタオルコレクターになりつつある。
どっちが男湯か左右を確認すると、「男湯は左側です」と言われ、その後に「石鹸とか大丈夫ですか?」と聞かれたので「大丈夫です」と答えたら、一瞬間を置かれて(なにか注意されるかな…)と思ったら、「(備え付けの)石鹸とリンス入りのシャンプーもあるのでお持ちください」と勧めてもらった。左側の棚に置いてあった。
せっかくなので、お言葉に甘えてかりることに。
フロント前のロビーは、まさに昭和の自宅である。
テーブルを挟んで対面にソファーが並び、左側には大きなテレビがある。壁に吊された絵が休憩室を取り囲む。ちょっとした豪華さがあり、昭和的なおもむきと家庭的な雰囲気が相まって、今の時代だととても貴重な空間だ。
男湯は案内された通り左側で、のれんをくぐると、やや狭いかなという印象。
天井は折り上げ格天井で、かなり古い建物であることが伺われる。
真ん中には座るテーブル。両脇にロッカーが並ぶ。入り口左側には小さな庭と縁側があって、庭はしっかりと手入れがされていた。
縁側のところには灰皿が置いてあり、横にはトイレもある。
室内はもちろん禁煙だが、ちょっと扉の隙間があればタバコの煙がどうしても入ってくるので、やはり縁側も禁煙にしてほしいところ。
浴室の扉を開けると、浴室も全体的にそんなに広くはないが、独特の雰囲気がある。
真ん中に島カランがあるが、その島カランは実質左側のみ(右は奥に2つだけ)
。カランのシャワーは細くて勢いがあるので、顔に当たるとけっこう痛い。個人的には苦手なタイプである。
ただ、浴室に入って左側にある立ちシャワーは湯量がとても多くて使い勝手が良かったので、浴びるなら立ちシャワーがおすすめだ。
左壁にもカランがあるが、右側は手前が寝湯になっていた。
この寝湯は3人ほどが入れるもので、脱衣場側の壁(つまり手前壁)にはアクリル板のショーケースみたくなっていて、その中には大きな冬富士の写真が飾られてある。その下は陶磁器や信楽焼きの狸が置いてあった。
寝湯は薬湯らしく、江戸黒(えどぐろ)というものが使われていた。
江戸黒というのは、銭湯協会公認の入浴剤でゆっポくんの絵も添えられている。
出典:東京銭湯ホームページ引用
名前から想像する通り黒いのかといえば、湯船は黄色。ヒアルロン酸やシルクなど入ってるようで、匂いは控えめ。とても高貴な香り(ドリームリッチナイトという名前だった)がした。
水枕はあったが、こちらは機能していなかった。
浴槽は奥にあって、3つに分かれている。
左にあるのがぬる湯で、“あわあわ”と表記されていた。文字どおり泡尽くしだった。
最初は微細泡による白濁なのかと思ったら、薬湯の入ったステンレスケースが中にあって、その溶けた薬湯をジェットバスで泡立ててるらしい。見た目はどうみてもカルピスソーダだった。
ジェットは体を当てるとかなり強めで気持ちいい。温度も低めだから、ずっと浸かっていたいぐらいだった。水枕もあって、こっちの水枕は生きていた。
真ん中が備長炭の湯船で、白湯の浅浴槽。奥側は半身浴ができるように段差になっている。
温度は44度前後あたりと、そこそこ熱めだ。底には備長炭がギッシリ入った袋が沈んでいた。
最後の右端がショルダージェットと座湯である。こちらも温度は44度ぐらいか。
全体的にみてスペースは狭いけれども、風呂数を増やす工夫がされているのと、壁絵はない代わりに寝湯のところに富士山の写真が張られてあるなど、少々ふつうの銭湯とは違った感じがした。
間仕切り壁のところは緑のタイルが並び、浴室のアクセントとなっている。
天井や壁のペンキは最近塗り直したばかりなのか、とても綺麗だった。
客層はほぼ高齢者だったが若い人も2、3人見かけたのと親子連れもいた。
ここは東京銭湯のホームページでは自己紹介の欄に
「一度御入浴下さい。御満足いただけけると思います」
と書いてあり、かなり自信のほどが伺えた。それと浴室の写真がネットでは一切見つからなかったので、どんなところなのだろう?と好奇心にそそられて来たのだが、正直に言うと設備自体はほかと比べてそんなに凄いとは思わなかった。
ただ、Googleのクチコミをみると評価がとても高く、そのあたりを考えると、設備というよりもお店の雰囲気がとても良いのかもしれない。
ここのような建物は今の時代だと再現は不可能だし、経営者の感性や美意識が見事に反映されていると感じた。
最近の新しい銭湯は設計事務所が関わっているので完成度は高く間違いないのだが、逆に言えばその経営者らしさがみえなくなっており、面白みに欠ける部分もある。
このように考えると、豊玉浴場のようなオンリーワンの空間こそ、今の時代に求められる場所なのかもしれない。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 新江古田
経路 西北に進む
周辺の環境 住宅、団地
●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 富士山の写真
統一感 あり
置物 絵や観葉植物
照明 ふつう
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 良い
浴槽の種類 あわあわ、寝湯、ショルダージェット、座湯
サウナ なし
温度 41~44℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 しっかりしてる
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入250円)
備え付け なし
◆人
受付 70代の女性
客層 高齢者
【案内】
住所
〒176-0012
練馬区豊玉北2−7−18
電話番号
03-3992-9024
アクセス
大江戸線「新江古田」駅下車、徒歩5分
休日
金曜
営業時間
15:00−22:30
日曜は8:00−12:00、16:00−22:30
※東京銭湯ホームページ転載