銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

大正湯(東京・蒲田)

2023-02-11 06:30:00 | 銭湯
#大正湯





京急本線
#京急蒲田駅

▲京急蒲田駅の東口

▲頭上には、羽田空港行きの路線が延びていて


▲駅を出て右を眺めれば川崎方面。ここは東京の縁にあたる

▲地図をみると、大正湯は川をわたった先にある

▲東口を出たら左の品川方面へと歩く


▲ここの大通りは箱根駅伝で走るコースのひとつだ


▲いったん反対側へと進むので横断歩道をわたる


▲渡ったところ。足下の橋は、夫婦(めおと)橋と呼ばれる


▲下に流れるのが呑川だ


▲再び品川方面へと歩く


▲ちょっと歩いて




▲ここでストップ


▲右折する


▲少し歩けば


▲左に大正湯がみえてくる





▲アーチを描いた特徴的な看板


▲到着


下足箱のスペースはかなり狭くてギリギリのところで靴を脱いで中に入ると、すぐ目の前に受付のフロントがある。
座るのは50代ぐらいの女性。決して愛想の良いタイプではなかったが落ち着いた佇まいで感じの良い人だ。
「貸しタオルありますか?」とたずねると「はい、あります」とすぐに出してくれた。「備え付けはありませんが大丈夫ですか?」と聞いてくれたので、50円の小さい石鹸を購入。合計で550円。
脱衣場のロッカーも同時に手渡される。


ここはロビーもあって、左側に目を向けると、くぼんだ空間に休憩所が用意されていた。椅子が数脚とテレビも備え付けられている。
男湯は左側で女湯は右側。


のれんをくぐると壁がゆるやかな曲線を描き、側面にある鏡は横幅の狭い鏡を幾枚も組み合わせているので、昔のディスコを彷彿させる。
そこを抜けると左側にはささやかな休憩スペースがあり、外には小さな坪庭が見える。池もあって鯉が泳いでいた。
右側はロッカーのある空間で、真ん中には島ロッカーと浴槽にむかって左壁にもロッカーが並ぶ。
自分があてがわれたのはその左側で、入浴客はさほどいなかったので快適に脱ぐことができた。
右側(受付側)にはドレッサー。
天井をみるとかなり長い十字の形をした蛍光灯が取り付けられていた。
全体的にとにかく古くて、セピア色に彩られた空間だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲ささやかな感じが庶民的でよい


浴室の扉をあけると、まずは閉めるときにきちんと閉まるか確認した。というのも、ここは銭湯巡りをはじめて最初の頃に来たところだったのだが、立て付けがきわめて悪くて後ろを見ずに閉めたつもりが実際は閉まっておらず、年配の入浴客から「おい、閉まってないぞ!」と怒鳴られたことがあった。
今となっては良い思い出。
今回は戸締まりがスムーズだったので、どこかのタイミングで直したようだ。
ちなみに、常に扉がきちんと閉まってるか確認する“戸締まり警察”はどの地域でも一定数の割合でいる(必ず高齢者)。コロナでマスク警察なる人が話題になったが、おなじ人種のひとたちなのかもしれない。


浴室は気持ち狭いかなという感じで少し窮屈な印象を覚えた。ただ湯気抜きの天井は高く、昔ながらの作り。
真ん中に島カランと左右の壁にカランが並ぶ。左側奥にミストサウナがあり、そのサウナの手前に立ちシャワーがあった。動線はきちんと考えられている。


ミストサウナに入ると、コロンのような匂いが立ちこめていた。前に入っていた人の匂いだったのか、それとも元々なのかはよく分からなかった。
温度はかなり低く、久しぶりに普通のミストサウナに来たと感じた。サウナというよりも湿度の高い夏の気温である。なので汗をかくのに時間がかかる。


浴槽は奥にあって左右2つに分かれている。一般的な四角の直線ではなく曲線を多用しており、このあたりは他と差別化しようとした工夫かもしれない。
左側が浅浴槽で、ひだりにボディジェット、みぎにショルダージェットがある。
温度は41℃ぐらいと銭湯にしてはやや低め。こういう古い銭湯だと大抵は熱いので入る前に覚悟を決めるが、ここはまったく問題なく快適だった。
右側の湯船は深浴槽で、半身浴用の腰掛け部分とボディジェットがある。
温度は気持ち高めで、42℃ぐらいだろうか。こちらも誰でも入れる温度。
お湯の湧出口にはカエルの陶器が置かれてあった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


壁絵は、夕焼けに照らされた富士山が描かれ、その下には戦隊の格好をした人物が4人描かれている。純烈ジャーと呼ぶらしい。
あとで調べたところスーパー銭湯のアイドルこと純烈を主人公にした「スーパー戦隊純烈ジャー」という映画があって、それをモチーフにしたものだった。上には愛の力でラブユーチェンジ」というキャッチコピーが書かれている。
その純烈ジャーの1人の肩には、川崎フロンターレのキャラクターなのか謎のキャラがとりついていた。
川崎の銭湯は、同じ「ふろ」繋がりで川崎フロンターレとコラボをしており、さらには純烈も取り込み賑やかな様相を呈している。
ところで、ここで疑問。
大正湯は東京の蒲田にあるのに、なぜ川崎フロンターレとコラボ? 隣だからちゃっかり便乗しちゃったのか。


客層は自分以外、高齢者。
ほぼ地元の人たちだと思うが、会話は一切聞こえてこず。一方で女湯からはおばちゃんたちの賑やかな声が響いていた。


蒲田ということで、どうしても黒湯(モール泉)を期待してしまうが、ここは白湯だけ。設備もボディジェットやショルダージェットぐらいと、まあまあ普通の銭湯かなといった感じだ。ミストサウナも熱気が足りずいまいちではあったが、そうした部分を補うかのように遊び心が随所に見られた。
全体的に古い銭湯であるが部分的に新しい感性を取り組んでおり、昭和と令和が交錯するユニークな銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 京急蒲田
経路 線路沿い
周辺の環境 住宅や薬局

●空間演出
建物外観 古い自宅
壁画・眺望 純烈ジャー
統一感 なし
置物 カエルの陶器
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 やや広め
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 ボディジェット、ショルダージェット
サウナ あり(ミスト)
温度 41~42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 50代の女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
〒144-0031
大田区東蒲田1−21−6

電話番号
03-3731-6944

アクセス
京浜急行線「京急蒲田」駅下車、徒歩5分

休日
金曜

営業時間
16:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (batasyan)
2023-02-11 14:05:41
ココは黒い温泉では無いのですか?
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Unknown (southandnorthface)
2023-02-11 14:25:36
@batasyan そうなんですよ。蒲田なのですが黒湯ではなかったです。この地域は海抜が低くて掘れば黒湯が出てくると言われてますが、白湯だけでした。
返信する
Unknown (ナベオ)
2023-02-11 15:10:48
京急が大田区と川崎市の銭湯のスタンプラリーを
始めてからなのか?フロンターレと純烈とコラボし
大田区と川崎市でタオルなど配布してますね
26日はフロンターレのタオル
3月5日は純烈のタオルが貰えるらしいです
なお、純烈のファンの女性を純子さんと言うと
銭湯の主人から聞きました
返信する
Unknown (southandnorthface)
2023-02-11 16:25:12
ナベオさんへ

色々と教えて頂いてありがとうございます。
純烈のファンを純子さんと呼ぶんですね!
また一つ話のネタができました笑
たしかに川崎と蒲田は行政上違う地域ですが、住民同士の移動が多い関係なので共同イベントを開催するのも納得です。
それと京急がこの手のイベントを定期的に開催してるので、京急が主導してるのかもしれません(あくまでも推測です)。
フロンターレも純烈も根強い知名度を誇るのでかなりのお客さん来るでしょうね。
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