#そしがや温泉21
2023年3月31閉店
小田急本線
#祖師ヶ谷大蔵駅
▲祖師ヶ谷大蔵駅
▲階段をおりて
▲改札口
▲改札口を抜けたら右に進む
▲右に出たところ
▲さらに右側をみるとウルトラマンの像がある。この近くでかつてウルトラマンを作った円谷英二が住んでいたからだ
▲商店街の方へと歩き
▲むね歯科のところで止まり左折する
▲左折したところ
▲そのまま歩くと
▲左側に、そしがや温泉21がみえてくる
▲左側に、そしがや温泉21がみえてくる
▲閉店のお知らせ
▲到着
こちらはスーパー銭湯のはじまりを作ったとされる銭湯で、創業当時はかなり革新的だったようだ。
そんな銭湯業界におけるパイオニアは2023年3月31日に歴史の幕を閉じる。祝日と重なったこともあって、すごい人集りだった。
おそらく最大瞬間風速的には日本一番混雑していた銭湯じゃなかったかと思う。
写真だと分かりづらいが人がひっきりなしに出入りしていた。思い出すのは浅草にあった蛇骨湯。閉店の時はニュースになったが、それに比肩するほどだ。
入り口のところでは年配の女性店員がしきりにサウナに入るかどうか訊ねていた。どうやら入場規制をしないと利用できないほどの混雑らしい。折しもサウナブームの渦中とあって、ここも例外ではなかった。しかもタイミングが悪いことに女湯のサウナは水漏れ故障で入場規制を3人に絞り込んでいた。これでは混乱も必至である。
券売機で入浴券と貸しタオルのチケットを買うと、人の波をかいくぐってすぐ横の下足箱に靴を預ける。コインリターン式なので100円を用意する必要がある(脱衣場のロッカーも同じ)。その後はフロントの前で検温をしなければならなった。
検温機は上下に動くもので、小さな子どものときは下げて、大人のときは上げるを繰り返していた。操作していたスタッフは大学生ぐらいの若い男性。
無事に検温を終えるが、今度は受付で揉めていた。なにを話し合ってるのか詳しくは分からなかったが、前に並んでる家族が子どもをどちらに入れるのか議論していたり、ロッカーの使用方法を巡って受付の人と話し込んでいた。入浴客が多いので、ロッカーは子どもと共有してほしいと要請されていたようだ。
受付の女性は60から70代ぐらいで、マスク越しでも化粧をしっかりしてるのが分かる。気の強い感じでけっして愛想の良い対応ではなかったが、ただ悪い人という感じはしなくて、あまりに多勢に無勢なので常に気を張って捌く必要があったからだろう。
チケットを出せば勢いよく貸しタオルが出され、それを手に脱衣場に向かう。
男湯は左側で、女湯は右側。
フロントの横はやや雑然とした休憩所だ。テレビや雑誌が置かれ、真ん中に椅子が密集して並ぶ。
奥には血圧計やここのお店のフロントに立つウルトラマンの写真などが飾ってあった。
脱衣場の入り口に入ると、そこも休憩所になっていた。薄暗い空間で、最初はなぜみんな脱衣場でくつろいでいるのだろう?と不思議だった。
右奥に進むと、こちらが正真正銘の脱衣場。壁沿いをロッカーが並ぶが、人数に対してロッカーの数はギリギリだったので、空きをみつけるのに苦労した。人で溢れているせいか、ここも全体的に雑然とした印象は否めない。
スーパー銭湯の元祖と呼ばれるぐらいなので、脱衣場も様々な工夫が施されている。給水機があったりするのもそうだが、脱衣場の奥に進むと階段をのぼった先にテラスがある。長いすがいくつか並び、イミテーションだと思うのだが薪のストーブなんかもあった。
情緒ある空間と言いたいところだが、なんとなく統一感に欠け、薄暗いせいもあってか微妙な感じ。ここにトイレもあるが、あまり知られてないのか誰も使ってる様子はなかった。
浴室の扉をあけると、最初に目に飛び込んでくるのはミッキーマウスも腰を抜かすほどの長い行列だった。通常の銭湯では見たことのない規模。どうやらサウナに入るためのものらしい。
入り口で制限していたにも関わらずこれほど並んでいるのなら、なんのための人数制限なのかと頭を抱えてしまった。
浴室の左側はカランのスペースになっており、手前左側にはプッシュ式の立ちシャワーが2つ。ともに勢いがあり使いやすい。
通常のカランは島カランが横列に4つ並び、左壁沿いにもカランが設置してある。左側のカランは全面鏡張りで見やすくていいのだが、古いために水滴がビッシリついてしまう。水で流さないと全く使い物にならなかった。
備え付けは、シャンプーにボディシャンプーに固形石鹸。固形石鹸まで用意してるところは珍しいだろう。
浴槽は右側にあって、おおざっぱに手前が黒湯で、通路を隔てて奥側が白湯。
黒湯をくわしく見ていくと、手前がなにもない空間で、詰めれば3人ほどか入れる。ただギチギチになるので通常なら2人しか入らないだろう。
その隣が電気風呂。これがかなり刺激がきついようで、入る人のほとんどが歯を食いしばっていた。
そして最後がバイブラ。4人が入れるスペースで、ここは長湯する人が多かった。温度はすべて41℃ぐらいと快適。
通路を隔てて白湯になると、今度も手前が電気風呂。よっぽど電気風呂が好きな銭湯のようだ。その電気風呂の隣が主浴槽となり、なにもないスペースと奥にジェットバスが2つ並ぶ。
白湯のところはサウナに入りたい人たちが長い行列で人間の壁をつくっていたので、間を割って入るしかなかった。
浴室の奥がサウナの空間で、左側に冷凍サウナがある。冷凍サウナを言い換えると「人間が入れる冷蔵庫」。氷点下を体感できるという触れ込みであったが、ぶっちゃけそこまで寒いかな?とは思った。たしかに寒いけど、真冬の外気浴のほうがはるかに寒い。木の外壁に囲まれたかなり狭い空間で、1人しか入れず、一応なにかあったときのために非常用ボタンがある。
隣が普通のミストサウナで、こちらはミストサウナにしては温度が高いほうなので、やはり常に満員御礼だった。
右隣に水風呂があって、2人ぐらいが入れるスペースになっている。水温は18℃前後ぐらいか。その右隣に、くだんのサウナがあった。
自分は入らなかったのでどんな内装だったのか分からないままだったが、浴室内を一周りしたあとに最後尾にいた人がようやく先頭付近にいたので、入らなくて良かったと思った。
出典:東京銭湯ホームページ引用
黒湯と白湯の間には通路があり、鍵が掛かった扉がある。その先を抜けると屋外プールだ。さすがに銭湯の敷地内ということで長さはそれほどでもないが、子どもが泳ぐ分には十分だろう。裸で泳げるプールというのは限られた場所にしかないので、子どもたちにとっては良い思い出になるのではないかと思う。
出典:東京銭湯ホームページ引用
浴室内に壁絵はないものの、正面の頭上に巨大なテレビが設置してある。この日は高校野球のセンバツを放送していた。はじめて来たときは夏の甲子園。当日の午前はWBCが準決勝の試合をしていたので、なぜか野球と縁がある。
そしがや温泉21といえば、現在のスーパー銭湯の礎をつくった伝説的な銭湯ゆえに、閉店間近で祝日が重なったことからとにかく人で満ちあふれていた。
自分勝手な感想になるが、どんなに設備が良くても異常に混雑してる銭湯は快適さと無縁になると再確認した。
閉店する前に訪ねることができて本当に良かったが、同時に閉店まで二度と行くことはないだろうと確信した。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 祖師ヶ谷大蔵
経路 商店街を歩く
周辺の環境 商店街
●空間演出
建物外観 マンション
壁画・眺望 テレビ
統一感 あり
置物 漫画本など
照明 明るい
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 相対的に広いが、規模の大きさにしては狭い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 電気風呂、黒湯、バイブラ、ジェット
サウナ あり(乾式、ミスト、冷凍)
温度 40~41℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(100円)
備え付け あり
◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 多彩な年齢層
【案内】
住所
〒157-0072
世田谷区祖師谷3−36−21
電話番号
03-3483-2611
アクセス小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅下車、徒歩5分
休日
無休(元旦のみ休業)
営業時間
14:00−25:00
入浴券購入は24:30終了
※東京銭湯ホームページ転載
泊まれるのも昔はサウナしかなかった印象ですけど、他の銭湯宿泊文化あったりしませんかね。
従業員の確保やお湯の交換とか24時間営業には課題点も多そうですよね。
また銭湯考の記事楽しみにしています。
営業時間がしっかり深夜なのを見かけてコメントさせていただきました♪
朝からやってる銭湯は意外と多いですよ!
有名なのだと上野のにある燕湯とか、東京都内は探すと意外とあります。とくに銭湯の場合はスーパー銭湯よりも早くから営業してるところが多いですね。
宿泊できるのだと、最近は錦糸町にある黄金湯が簡易ホテルを始めました。銭湯料金込みで6000円ぐらいらしいので良心的な価格じゃないかと思います。横浜には、みなと旅館というのもあります。でも、それぐらいかなぁ。宿泊施設となると、ほとんどは大型トラックの運転手が泊まることを想定した健康ランドが大半です。
たしかに24時間営業は一般の銭湯だと難しいでしょうね。衛生面や従業員のことを考えるとほぼ不可能だと思います。
銭湯について考えた文章はあまり自信がなくて、いつも間抜けなことを書いてしまってないか心配してます(笑) 読んでいただけるだけでも感謝です。また書けたら書きたいと思います。
モンモンですよー
うわあ 3/30で閉店ですか?さみしいですねえ!
以下引用
ミッキーマウスも腰を抜かすほどの長い行列
うわあ すごいですね!こんなに混んでいたんですね!
それにしても めちゃ混み もう期間中2度といかないのお言葉に 正直で良いなあと思いました。お店の方も大変ですよね!
行ってみたかったわあ!
ごめんなさい 銭湯の記事と関係なくてごめんなさい 今知ったのですか 今日まで上野公園でイベントやっていたんですね!
知らなかったわあ!知っていたら行ったのになあ!
https://tokyoeast21.net/foodfes/23ku/4484/
❤️ユーさーん❤️は行かれてたりして
多少オブラートに包むこともありますが、バカ正直な(というか空気を読まない)のがモットーですし、それが読んでくれる人への誠意だと思ってます。
そしがや温泉21は、歴史的にみて時代を切り開いた銭湯なので、閉店となると人が押し寄せるのも仕方ないですね。ただ、覚悟した以上に人が多くてきつかったです。
最近だと、桜木町にある有名な立ち食いそば屋さんも今月一杯で閉店となるので、思い出のあるところが次々と閉店になってしまうのは淋しいです。
上野でイベントがあったのは知りませんでした。今日はかなり久しぶりにずっと自宅に引きこもってて、午前中はひたすら片づけで、午後は映画を観てました