東京・西小山
#東京浴場
東急目黒線
#西小山駅
▲東急目黒線の西小山駅
▲路線図をみるとこんな感じ。目黒線は、東急の中だと地味な路線である。なにせ3つ先の目黒にはスターバックスの本社があるが、目黒線でスタバがあるのはその目黒のみだからだ
▲エスカレーターをのぼる
▲まだのぼって
▲改札口にでたところ
▲地図をみると、すぐ近くに東京浴場の文字がみえる。左に曲がって下(左)にある
▲駅前広場
▲地図の通り左にまがる
▲アーケードに入る
▲ここでストップ
▲左にまがる
▲サミットがみえるが、その真ん前に東京浴場がある
▲マンション銭湯?
▲飲料サービスも充実してる
▲カラフルに改装されている
▲看板は古いまんま
▲ここは朝風呂も5~8時にやっている
▲到着
入り口に入ると、リニューアルした割には下足箱は古く、だいぶ年期の入ったものだった。
左の扉(手動)を開けると、すぐ左手前に券売機がある。
メニューは色々とあるが、今回は入浴料470円と貸しタオル50円のチケットを購入。
フェイスタオルで50円はなかなか高めであるが、やはり値段相応にフンワリしてて質の高さを実感できた。
フロントは右側にあって、対応してくれたのは20代後半か30ぐらいの女性。
入ると「いらっしゃいませ」と言ってくれて、時折笑顔も見せてくれる。
普通の飲食店なら当たり前かもしれないが、銭湯業界の中ではかなり良い対応に感じた。
チケットを渡すと、「下駄箱の鍵を出してください」と言われ、鍵を渡す。代わりにタグを渡されて、「これで下駄箱のと交換しますので」と言われた。
入り口を探していると、「男湯はこちらです」と右側を示される。
脱衣場に入る前に、まず目を引くのがロフトのような梯子まで備えた今風の豪華なロビーだろう。壁沿いをビッシリとマンガ本が覆い尽くし、女湯の入り口手前には最新の雑誌まで用意されている。
さながらミニ漫画喫茶である。
出典:東京銭湯ホームページ引用
脱衣場に入ると、リニューアルしたとあってか確かにキレイなのだが、昔のままの設備もかなりある。
まずロッカーがそのまんま古い。体重計も古い。ついでにエアコンまで古い!
と、ずいぶん使い回してるなぁという印象だった。
鏡台は、やはり最近の銭湯らしく綿棒などのアメニティを揃えており、ドライヤーはダイソン製。
せっかくなのでダイソン製の扇風機も用意してほしかったが(扇風機そのものがない)…。
浴室の扉を開けると、まず目の前に飛び込んできたのが、半分に畳まれたビニール製の子ども用プールだった。え?と思ったが、なぜか置いてある。なぜここに?
元々立ちシャワーがあるところなのだが、そこは放置してるようだ。いきなり雑な運営ぶりを感じる。
カランは島カランが2つあって、右側にもカランがある。
左側に目を転じると、こちらにも立ちシャワーがあり、右側と違って使えるものだったが、お湯だけのタイプで、しかもかなり錆び付いたまま。
この設備もそのまんま転用したのだろうが、リニューアルしたのにこれはどういうことなんだろうか?
その左壁沿いには、樽の水風呂が2つ並ぶ。温度は20℃越えぐらいでちょっとぬるい。ととのえて下さいと案内があったが、この温度でととのえるのは難しいだろう。
出典:東京銭湯ホームページ引用
出典:東京銭湯ホームページ引用
話はカラン(洗い場)に戻るが、カランも新しいのか古いのかよく分からない感じで、全部を取り替えたわけではなさそうだった。
シャワーは勢いがしっかりあるものの、とにかく熱い!
出典:東京銭湯ホームページ引用
なんとか体を洗い終えると、浴槽に向かう。
浴槽はほぼ均等に3つに分かれていて、近づいてみると、むかって右が“ぬる湯”とある。
熱いのが苦手なので最初はぬる湯から入るかと足を入れると、かなり熱い。え?これでぬる湯?と思ったのだが、それで44℃近く。第一印象のキックにしてはキツい。
他はもっと熱いのだろうかと恐る恐る隣に入ってみると、なんと46℃。
シビレる熱さである。
新しくリニューアルした銭湯で、ガッツリ昭和の銭湯よろしく熱湯を用意するとは、ずいぶんと思い切った振り方だ。
ある意味この銭湯の挑戦なのだろうが、正直に申すと、これはどうなんだろう?と思った。
なにせ完全に熱湯中毒向けの温度である。
ロビーは、どうみても若者向け。なのに湯船は熱湯を経験してきた高齢者向け。
いまの若い人は基本的に熱いお湯が苦手だから、この温度とロビーの作りでどこに整合性を取るのだろうか?
出典:東京銭湯ホームページ引用
最後に左の深浴槽もジェットバスで46℃。熱いからサッと入ってパッと抜けるが、それでも全身が赤く染まり、汗がしばらく止まらない。
浴室は全体をみると、本当にリニューアルしたのか?という感じで、老朽化した部分を随所に残している。
いずれまた近い将来、手入れが必要なのではないかと感じた。
天井や壁も塗り直していて一見すると綺麗なのだが、よくよくみると穴がそのまだったりする。
壁は油絵がなく白く塗りつぶされてるだけ。お金のやり繰りに苦労があったことを伺わせる。
ここは元々、もっと前にオープンする予定だったらしいのだが、工事の遅れやコロナ渦の影響により遅れに遅れ、ようなく7月下旬にズレこんだようだ。
元々、東京浴場は個人が経営してたところを複数の銭湯を経営する会社がのれをを引き継ぎ、若手に任せてリニューアルオープンすることになった。
店長は、20代前半という若さ。お金を出した会社が思い切って任せたのは素晴らしいと思うが、素直に申せば詰めの甘さを所々に感じる。
若さを武器に他にないアイデアも見せてもらいたかったが、どこか二番煎じの印象も否めない。
同じような経緯でリニューアルした銭湯に「ココフロますの湯」があるが、こちらは完全度が高く、まったくの文句を寄せ付けない仕上がりだった。さすがスーパー銭湯を運営する会社が設計しただけある。
一方で、東京浴場はというとどこか素人ぽさが目につき、全体的に中途半端さがあって、芯となるテーマもみえてこない。
若手中心ということで大いに期待していたのだが、少しばかりガッカリ感の残るリニューアルオープンとなった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 西小山
経路 商店街に入ってすぐ
周辺の環境 商店街、スーパー
●空間演出
建物外観 古びた建物
壁画・眺望 タイル絵
統一感 あり
置物 色々
照明 明るい
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 微妙
シャワーの出 良いが熱い
浴槽の種類 ジェットバス
サウナ なし
温度 44~46℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 しっかりしてる
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり
◆人
受付 20代の女性
客層 高齢者や若者
【案内】
住所
〒142-0062
品川区小山6−7−2
電話番号
03-6421-5739
アクセス
東急目黒線「西小山」駅下車、徒歩1分
休日
火曜
祝日の場合は翌日休
営業時間
5:00−8:00、14:00−26:00
※東京銭湯ホームページ転載
看板の古さと電球がいいですね。電球がついたところも見てみたいと思いました。
46度ですか・・・身体に悪いような気がしますね(笑)
暑さ厳しい折ご自愛ください。
おはようございます!
リニューアル前に一度来たことがあったのですが、とにかく古いところで昔から変わってなかったのでしょうね。
入り口は、そうした昔の味わいをそのまま残した感じでした。
自分も電球をつけた様子は見てみたかったです。電球の光って、どこか懐かしさと幻想感がありますよね。
46℃は完全に体に悪いですよ!(笑)
これぐらいの温度になると脳内麻薬を出すので、完全にそうした熱湯ジャンキー向けの温度です。
江戸時代の草津温泉では「時間湯」というのがあったらしく、47℃に3分間入る儀式があって、それに魅了される人も多かったようです。
こういう熱湯は、昭和の時代の名残でしょうね。それをまさか今の時代に再現するとは驚きでした。
医学的見地から熱湯はススメられません。
タバコ、アルコールといった合法薬物(リーガルドラッグ)も体に負担があるじゃないですか。熱湯もまさにそうしたリーガルドラッグに分類されるものだと思います。
ここの銭湯がリニューアルするのは、もうかれこれ今年の2月だか3月ぐらいの記事を読んだ記憶があるのですが、今の店長は以前は銭湯のブログを書いていてらしく、銭湯ライター経由で21歳という若さで任されたという、なかなか凄い経歴なので、たぶん自分なんかより知識も経験もあると思うんですよね。ブログに関しても先輩だと思います。
なので、偉そうなことは一つもいえないのですが、個人的な印象としてはちょっと…と思う箇所が何個かありました。
水風呂の温度は一応一定にできるらしいのですが、それがなぜ20℃?と謎です。
ととのえるのが唯一の正義ではありませんが、ととのえるのを自ら「推奨する」なら、せいぜい14℃まで下げないと厳しいと思いますよね。
若さは貴重な武器だと思うので、もっと大胆で今までにない創造性がかいま見えるかなと思ったのですが、感性は若くても新しさに関しては先人をなぞってるだけの印象が強く残るリニューアルでした。
水風呂をあえて30℃というのは面白いですね。通年でマッタリできていいかもしれません。