台風一過、六甲山も神戸港も真っ青でした。
JRで芦屋まで出かけました。
駅ビルのモンテメールギャラリーで開かれている並田佳子展を見るためです。
すばらしい絵と出合えました。
そのひとつは、まず2枚のチョウの絵です。
陽光のまぶしいきらめきのようでした。
そしてもうひとつは、3枚の黒猫のマリーの絵です。
月光のなかにただよう深い影のようでした。
チョウの絵の前ですぐ思い出したのはインカの壮麗(そうれい)な石の神殿のことでした。
インカの人びとはチョウを神さまに供(そな)えました。
アンデスのチョウは金属片のようにきらきらと輝きます。
まるで太陽の分身です。
ですから光を神さまの前に捧(ささ)げて、命(いのち)を高めようとしたのです。
佳子さんのチョウも青に、赤に、紫に、光のように輝きます。
黒猫マリーの絵の前では、絵の下のコメントに見入りました。
マリーは佳子さんが7歳のときに、生まれてまもなく並田さんチに加わりました。
ダウン症を担(にな)っている佳子さんはひと一倍の努力をしながら成長を重ねましたが、マリーもその横でいっしょに大きくなったのです。
心のかようきょうだいのようでした。
そのマリーは去年、15歳で死にました。
月へ旅立ったかのようにマリーは月とともに描(か)かれます。
佳子さんのきらきらときらめくチョウは、まさしく真昼に舞い立つ命の輝きのようなのです。
月の光のなかによみがえる黒猫マリーは、夜になっていっそうはっきりと見えてくる心の深みのようなのです。
そうなんです。
奇跡のようです。
佳子さんの作品には命と心が自然に現れてくるんです。
それがぼくたちに勇気を与えてくれるんです。
このような作品と出合えることはほんとうに幸せです。
☆
なお並田佳子展「光の散歩道」はモンテメールギャラリーで16日まで。電話0797.32.8011
JRで芦屋まで出かけました。
駅ビルのモンテメールギャラリーで開かれている並田佳子展を見るためです。
すばらしい絵と出合えました。
そのひとつは、まず2枚のチョウの絵です。
陽光のまぶしいきらめきのようでした。
そしてもうひとつは、3枚の黒猫のマリーの絵です。
月光のなかにただよう深い影のようでした。
チョウの絵の前ですぐ思い出したのはインカの壮麗(そうれい)な石の神殿のことでした。
インカの人びとはチョウを神さまに供(そな)えました。
アンデスのチョウは金属片のようにきらきらと輝きます。
まるで太陽の分身です。
ですから光を神さまの前に捧(ささ)げて、命(いのち)を高めようとしたのです。
佳子さんのチョウも青に、赤に、紫に、光のように輝きます。
黒猫マリーの絵の前では、絵の下のコメントに見入りました。
マリーは佳子さんが7歳のときに、生まれてまもなく並田さんチに加わりました。
ダウン症を担(にな)っている佳子さんはひと一倍の努力をしながら成長を重ねましたが、マリーもその横でいっしょに大きくなったのです。
心のかようきょうだいのようでした。
そのマリーは去年、15歳で死にました。
月へ旅立ったかのようにマリーは月とともに描(か)かれます。
佳子さんのきらきらときらめくチョウは、まさしく真昼に舞い立つ命の輝きのようなのです。
月の光のなかによみがえる黒猫マリーは、夜になっていっそうはっきりと見えてくる心の深みのようなのです。
そうなんです。
奇跡のようです。
佳子さんの作品には命と心が自然に現れてくるんです。
それがぼくたちに勇気を与えてくれるんです。
このような作品と出合えることはほんとうに幸せです。
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なお並田佳子展「光の散歩道」はモンテメールギャラリーで16日まで。電話0797.32.8011