３児殺してたった懲役７年半

　飲酒運転の追突事故で３人の幼児を水死させた若い男に、福岡地方裁判所の判決が下りました。
　４歳と３歳と１歳のかわいい盛りの子供たちを殺しておいて、判決はたったの懲役７年６か月です。
　それでも業務上過失致死傷の最高刑に当たるそうです。

　法治社会ですから判決は理性的に、法に沿って厳密に下されねばなりません。
　現在の状況ではどうしようもない結果だということになるのでしょう。
　けれど、これを聞いたほとんどの人が、事故の悲惨さに比べて刑が軽過ぎると感じておられるのではないでしょうか。

　子供たちのご両親が「裁判官は法の範囲で最大限の判断を示してくださいました。それを私たちは受け容れます」と、涙をこらえ静かに語っておられるのが、いっそう悲しみを誘います。
　憎しみが憎しみを呼んで、裁判という裁判で死刑を要求する声が聞かれる、それが今日の世相です。
　このご夫婦の毅然とした姿は、あまりにも尊く、あまりにも悲しく、あまりにも痛々しく、お慰めする言葉もありません。