仕事や軍事や政治・経済のことを考えていると自分の発想が人間として卑下したくなることがある。他人を出し抜く、若しくは自分だけのメリットののみ追いかけることだけと益々人間として卑しくなるようだ。
それから逃れるため宗教に走ることもなく、ただ日常の深淵に埋没して時が解決するのを待っているようなこともある。
しかし、また仕事、軍事、政治、経済と動き出している自分がいる。まるで猛禽のように逆に言えば狩場のない平穏な世界では生きられないかのように。「環境に適応できない」のであろうか。若いとき多少仕事が出来たためチヤホヤされて平穏な生活ができなくなっているのであろうか。外見上平穏な生活を送っているように思えても休息をしているだけで、幾つになっても仕事、軍事、政治、経済と血が沸き踊る。例えどのような立場にいようとも。
このような屈折した情熱を有する人間は哀れでもある。しかし、得てして政治的若しくは経済的大成功を治めている。