イラン軍艦がスエズ運河を通過するようだ。これが如何に大きなニュースであるかピンときている日本人は少ない。イランの軍艦が地中海それもイスラエル沖に浮かんだときのイスラエルの恐怖を想像してみればよい。イランいやイスラム教シーア派はイスラエルの排除を公言している。10世紀の頃のイスラム帝国の夢を忘れられない。
そのイランが地中海への道を有することに、「民衆の自由」と言う美名ばかりにしか意識が向かわない日本人の欠点でもあるのだが、意識的に報道しようとしていないのか、その認識さえないのか、日本の既存マスコミは報道数が少ない。
中東の文化圏(砂漠の文化圏)の人間は「文明は中東に始まり中東に終わる」と本気で考えているようだ。一神教文化圏の傲慢さの現われでもある。他の文明発祥地は無視である。しかし、この砂漠で生まれた一神教が人類文明をリードしていることも確かである。
「自由」と言う美名の代償が中東の石油依存国に大きなツケを生むことになる。