知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

実習生が来ました。

2008年11月20日 | Weblog
今週から、隣町にある専門学校の実習生が来ました。


現在、施設では実習生の受け入れを2校行っています。(教員免許資格取得のための実習は、随時受け入れていますが・・)

一番、実習生が来園して喜んでいるのは、男子職員・・・いやいや、利用者の方々です。
普段、毎日見飽きるほど同じ職員と出会っているため、利用者の方もおそらくマンネリ化しているのではないかと思います。そこへやってくる新鮮な顔ぶれ・・・・それに若い女性なので、実習生は大歓迎で迎えられます。


特に食事のときは、「お姉さん!僕の横においでよ!」とか「ここに座って!」とか、自分の方へ呼んでいます。実習生の方も、嬉しい呼びかけなんですが、やはり最低実習であることを考えていますので、「次に座りますね」と答えて、様々な利用者の観察のために、場所を移動しています。


利用者にとっては、いい励みにもなりますが、いいことばかりではありません。実習生の方は、だいたいが2名から3名の人数なので、利用者の方も、自分を注目してもらおうと取り合いになります。
中には、ヤキモチを焼く方もいて、それで調子(精神的に)を崩される方もいます。


職員側も、10日から2週間の実習期間であるため、短い期間で教えられることは限られており、十分な理解を得られているのか?不安になることもあります。知的障害者が、どういった行動をとられるのか?それに対する対応方法は・・?うまくコミュニケーションをとるには、どうしたらいいのか・・・等々です。


今までの実習生の方の中には、そのままうちの施設に就職された方も多くおられます。(地元出身の方が多いですが・・・)
また、この実習を経験して、知的障害者関係の仕事をしようと思われる方もいるようです。

私たちは、やはりそうした経験を活かしていただけることは、非常に嬉しいですし、また実習を受け入れている意味もあると思います。


特に、最近はこうした業界には、就職しない方も多いと聞きます(福祉関係の学校でも、そういう傾向があるそうです)。
実習を経験して、ひとりでも福祉関係に携わろうと思っていただける方が増えればいいですね。



私も、仕事の関係上、実習生の記録を読み、コメントを書かせていただいています。実習生といえど、一般の方に近い目線で施設を見ていると考えると、私たちが取り組んでいる毎日のことが、どういった感覚で見られているのかが、よく分かります。外から目線・・・とでもいいますか、職員どうしだと、どうしても簡単に納得してしまう事象でも、視線が違えば、新たな発見もあるかもしれません。


そういう意味でも、私たち施設職員にとって、実習生の受け入れは意味のあるものと考えて取り組んでいます。
コメント (1)
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