知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

A型事業所という希望的観測、実際は・・・

2019年06月28日 | Weblog
長い間、この福祉業界で仕事をしているせいか、各施設や事業所を利用する方々について、考えてしまいます。


特に、最近(今年になって)A型事業所との関係が深まり、今回も夏(おそらく7月)から開所する予定の事業所も含め、利用者にとってA型という就労継続支援という形が、ベストなのか?という問題があります。


世間に存在する一般企業や中小企業・会社、工場等、様々な分野の仕事内容で、こうしたA型を求める方々は、自分の精神状態や身体状況に関して、それに見合った待遇や時間帯等を考慮して、選択されると思います。

一般の方は、世間はそんなに甘くない・・・という言い方をされますが、一般の方でも、世間にはびこるブラック企業やグレーの起業等に、辛い思いをされています。



日本は、過去に立ち上がるために、今の高齢者世代の方々は、一生懸命に働いてこられました。そのおかげで、今の日本という世界でも有数のG20の議長国にもなれる存在の国が、作られたとも言えます。


しかし、その日本国に住んでいる我々が、今幸せに暮らせているか?と考えると、大きな疑問が生じます。


贅沢をしなくてもいい程度の生活が継続出来るか?安心して結婚出来るか?子供たちが将来幸せに生きていけるか?等々・・・


社会保障が充実している北欧の国々のように、高い税金を取られて、老後を保障してもらうのがいいのか、今生きている時代に、楽しく生きていける生活を保障してもらうほうがいいのか・・・難しいですね。(もちろん両方がいいのですが・・・)



これは、なんらかの障害を持たれた方々(特に、こういったある意味レベルの高い障害者の方)の中には、少ない賃金で暮らしている方も多いと思います。障害年金をもらっていても、幸せな生活を送るには、少なくとも何か仕事に就かなければ・・・と考えられると思います。


話を元に戻すと、A型がはたして、この状況にまた需要に対して、受け入れられているのか?ということです。


A型を目指すオーナーの方々は、理想を掲げて、新規に事業所を立ち上げる方も多いですね。


しかし、現実的にこのA型の事業(儲け半分)と福祉面半分を理解されている方が、どれだけいるのか?というと、結局大きな疑問があります。


A型に就労されている方々は、やはりどこか精神的にまた身体的にギャップを抱えておられます。そのために、フルに勤務する難しさが出てくるわけですが、そんな状況を、私たちは理解して活動出来ているか?というと、A型の事業所を運営されている方は、B型に比べて、理解に欠けていることが多く感じます。


仕事には厳しさが必要・・・厳しい言葉をかけても、仕事のそして本人のため、対応も同じ・・・と。


自分がその立場だったら、どうなのかな?と思ってしまいます。



これから、A型の事業所を開所して、やっていくわけなんですが(あくまでもサポート的な役割)、オーナー的な方と話していて、常にこうした上記の大きな疑問が生じるのは、私が福祉業界が長かったせい・・・と感じています。


そのせいで、今回の事業所開所も、不安一杯で、事業所が継続していくことよりも、自分が継続していけるのか?という問題です。まさしく、自身の就労継続が一番難しいかも・・・と。



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