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『プロトタイプガンダム』(RX-78-1)【設定】

2021-06-12 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は『プロトタイプガンダム』について、です。

この記事ではアニメ版『機動戦士ガンダム(以下、「ファーストガンダム」)』及び『MSV』と、アニメ版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN(以下、「オリジン」)』の2種の設定を共生させた場合の矛盾を解決し、パラレル感を解消し、同世界感のものとしていきます。

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<おことわり> 
『オリジン版』は「パラレル」という概念がありますが、「パラレル」ではない事を前提に記事にしています。
『オリジン版アニメ化プロジェクト』が終了(安彦氏とカトキ氏が「オリジン劇場版パンフレット」で明言)した今、『ファーストガンダム』と物語が被らない(*1)となれば、他の外伝・サイドストーリー(*2)と立ち居地は一緒。
つまり、物語の理不尽な「上塗り否定」が少なく(*1)、多少の差異は他の映像化した外伝ガンダム同様に設定の改変で対応可能(*2)。
それであれば、『オリジン』『ファーストガンダム』の共生を「背景設定」をすり合わせて考えいていく・・・という見方です。

また、『オリジン』はアニメ以降も物語は「コミック版」で継続しますし、その設定もあります。
しかし、「ガンダム世界はアニメ版の設定が優先する」という大原則が、あります。
そのため「アニメ版オリジン」以降(「ガンダム大地に立つ」以降)の物語は、『アニメ版ファーストガンダム』が優先するので、その後の物語である『コミック版オリジン』設定は(ファーストガンダム版設定に抵触する部分は)無視します。

<*注釈>
*1 「ガンダム大地に立つ」以前が「オリジン」、以降が「ファースト」。物語の時期の住み分けができている、の意。
*2 ファーストガンダムで、「ジャブローにホワイトベースが到着し、その時期に「連邦軍の量産モビルスーツ・ジム開発・実戦初投入」と解釈されていたが、その遥か前に「ジム初期型」が登場し、連邦軍のモビルスーツ開発時期・設定を大きく改変した「08小隊」等。

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上述「おことわり」説明の私の方針から考えれば、『プロトタイプガンダム』は、「オリジン(アニメ版)」で映像化されておらず、「MSV」設定優先で良いと判断し、記事にする必要が無いんです。
しかし、記事にしたのには理由があります。

実は以前、「オリジン」と「ファーストガンダム」で、こちらをテーマにしました。


「ランバ・ラル専用ザクⅠ (MS-05B)」

私は、この「ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)」が、「オリジン」設定を加味しても「存在する」可能性を記事にしました。
でも、この「ランバ・ラル専用ザクⅠ (MS-05B)」は「戦略戦術大図鑑(書籍)」の「文字設定」だけで、「アニメ映像(*)」に出演どころか、「MSV」のような「ビジュアル設定」すらないんですよね。
(*ゲーム「ギレンの野望」アニメムービーには「ラル専用ザクⅠ」が出てきますが、このムービーは「アニメ版で初登場シーンまで地球に行ったことの無いハモン氏が、地球降下作戦の祝勝パレードで地球に降下していた描写があった」りと、信憑性に欠けるので無視してます。)

強いて言えば「ガンプラMG(と、Zeonography)」で、公式商品として立体化(ビジュアル化)されているくらい。

と、なると「オリジン版プロトタイプガンダム」も同様に「公式商品化」されているんですよね。


『GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE <ガンダム試作一号機(RX-78-01)>』


カトキ・ハジメ氏は本製品にあたりビジュアル設定を描きおこしていますが、
「局地型ガンダム(RX-78-01(N)設定のために描きおこしたものですが、公式(オフィシャル)設定ではありません」
とコメント。

しかし、この『ガンダム試作一号機(RX-78-01)』の余剰パーツで製作されたという設定の「局地型ガンダム(RX-78-01(N))」が「ガンプラHG」で大々的に展開されているので、無視できないですよね。
(この設定って、「ガンダム(RX-78-2)」に対する「陸戦型ガンダム(RX-79G)」のパクリだよなあ。)


『局地型ガンダム(RX-78-01(N))』

という訳で、「オリジン版プロトタイプガンダム」である『ガンダム試作一号機(RX-78-01)』をみていきます。


『ガンダム試作一号機(RX-78-01)』 ※wiki
『地球連邦軍のRX-78シリーズの1号機。ガンダムの前身にあたる機体である。
媒体によっては「ガンダム試作1号機」「ガンダム試作機」「プロトタイプガンダム」と表記にバラつきがある。
機体カラーはテスト用の黄色を基調とし、機体各部にラインが施されている以外はガンダムとほぼ変わりないが、頭部のカメラアイがツインアイではなくゴーグル型である点が異なる(MSD設定の場合、ツインアイが防塵・対閃光用のバイザーで覆われている)。
また、ランドセルは高機動タイプを装備している。 』

それでは、次に「MSV版プロトタイプガンダム」をみてみます。


『プロトタイプガンダム (RX-78-1)』
『地球連邦軍が開発した試作型モビルスーツ。
RX-78 ガンダムの原型であり、ガンダム系MSの1番目の仕様となる。
黒を基調に銀や赤で塗装された機体は1号機として有名であるが、後にアムロ・レイが搭乗することになる2号機も当初は、塗装が白を基調としている他はこのプロトタイプと同じ外観であった。
本体の外見上の違いとして、ビーム・ライフルを前腕に固定するための窪み、足の甲の装甲のスリット状の模様等がある。
ジャブローで8機製造されたRX-78のうち、前述のように1号機と2号機の二機がこの外観で完成したが、小惑星基地ルナツーやサイド7に送られた後に二機ともRX-78-2型として改修され、塗装もサイド7に到着した後、1号機は白地に青と赤のアクセントでトリコロールのデモカラー、2号機は当初銀地に1号機と同様(青の部分のみ赤)の塗り分けを経て、銀地を白に変更されている。
つまり、『機動戦士ガンダム』第一話の時点でコンセプトとしてプロトタイプガンダムは宇宙世紀上には存在しておらず、最初からRX-78式2型として完成された3号機を含めて、サイド7には3機のRX-78-2型ガンダムが存在していたことになる。』

両者は「外見」「設定」と、比べるべくも無く別物です。

別物である以上、別の種類の機体と考えるべきでしょう。
ガンダムMS設定の法則「あるある」ですね。
(かつての「ザクⅡF2」が、「ザクⅡF」の解釈違いでデザインした経緯だったのに、別機体として設定したように。)

この「2種の別機体」が同じガンダム世界に共生するための設定を考えてみます。
ポイントは以下の点でしょうか。

①外見・性能面
「オリジン版」
・「左肩ガトリング砲」「背部キャノン砲」等、固定武装が目立つ。
・ザクマシンガン(ハイパーライフル)で装甲材に傷が付く描写がある。
・「コアブロック」が無い。
「MSV版」
・比較的無駄無くスリムな印象。
・装甲材は「ガンダム」と同じ「ルナチタニウム合金」の為、「ファーストガンダム」の描写どおりならば、ザクマシンガンでは装甲材に傷もつかない事になる。
・「コアブロック」が有る。

②開発系譜
「オリジン版」
・「一号機」としての扱い。
HPの「開発系譜」を見ても「一号機」の完成を元に「二号機(ガンダム)」を製作したものとなっている。
「MSV版」
・2機の「プロトタイプガンダム」を製作(完成時期はズレ有)。
2機とも「RX-78-2」に改修され、うち1機が「ガンダム(アムロ搭乗機)」となる。

③「オリジン版」特記事項
・完成した2号機(ガンダム RX-78-02)は、当初「ロールアウトカラー」でアンテナ形状もガンキャノンと同じタイプだったが、改修されて「V字アンテナ」「トリコロールカラー」となる。

④「MSV版」特記事項
・「RX-78-2」に改修され、「トリコロールカラー」となる。
・「サイド7襲撃」時に大破。公式設定上はその後不明。
・ゲーム「スピリッツ オブ ジオン」では、「ジャブロー攻略戦」で、従来の「プロトタイプガンダム」の「形状・カラー」で防衛線に運用されている姿が確認できる。

⑤余剰パーツ
「オリジン版」
・余剰パーツで「局地型ガンダム(RX-78-01<N>)」が開発された。
「MSV版」
・特に設定は無いが、「RX-78-2」の設定同様「余剰パーツで「陸戦型ガンダム」が開発された」可能性有。

「オリジン版」「MSV版」を共生させるには、以下にするしか無いでしょうか。


①『ガンダム試作一号機・戦術実証機(RX-78-01)』開発。
主に実戦と戦術兵装に開発の主眼がおかれ、コアブロックは別のプロジェクトが開発する事となった。
この機体は従来の「チタン合金」を装甲材に使用しており、「ルナチタニウム合金」は試験的に一部の装甲材に使われるに留まっている。
ビームライフルは完成形より若干大型(オリジン・初期版)なものが開発された。

②①に追いかける形で、パイロットの生存率を高める目的でコアブロックシステムを搭載した『プロトタイプガンダム(RX-78-1)』を開発。
この機体から、装甲材は全面「ルナチタニウム合金」となる。
ビームライフルは①より小型化したもの(MSVデザイン)が開発された。

③型式番号は「戦術実証機」の末尾を「01」「02」、「コアブロック実証機」の末尾を「1」「2」として区分した。

④「コアブロック実証機」の開発が遅延。「戦術実証機」の完成が早く、「二号機(RX-78-02)」も開発された。

⑤「コアブロック実証機」完成。

⑥「戦術実証機・二号機」に「コアブロック実証機」で成功した「コアブロック」を内臓する開発が進められる。
この時、コアブロック内臓による重量増の問題から、左肩の「ガトリング砲」や前腕部「甲」等は全てオミットされた。

⑦「二号機(RX-78-02)」が、コアブロック内蔵した「ガンダム(RX-78-2)」として完成。
ビームライフルも実用的なものが装備された(ファーストガンダム版)。
また、本機を元に後の「G3ガンダム」の素体となる2機目も製作された。

⑧「サイド7襲撃」により、「試作一号機・戦術実証機(RX-78-01)」は消息不明。
「プロトタイプガンダム・コアブロック実証機(RX-78-1)」は大破。「G3ガンダム・素体」は小破。

⑨「プロトタイプガンダム・コアブロック実証機(RX-78-1)」はジャブローへ輸送。余剰パーツで復元。
但し、余剰パーツが当初の「RX-78-1」仕様だった為、「RX-78-2」と同型にはならなかった。
仕様に合わせ、カラーは当初の「黒を基調に銀や赤」として塗装された。

⑩「G3ガンダム・素体」はモスク・ハン博士により、「マグネットコーティング」仕様の「G3ガンダム(RX-78-3)」として改修された。

これで、多少の改変はありましたが「オリジン」と「MSV」の「ガンダム系」共生できます。

オリジンには「ガンダム中期型」「ガンダム後期型」設定もあり、カンプラ化もしてますが、当初は「コアブロック」が無かった為、アムロ搭乗の「ガンダム」にしてしまうと「ファーストガンダム」の物語の大半で大陸分裂並みの変更を強いられます。
その為、以下にするしかないでしょうか。

①「ガンダム中期型(RX-78-02)」
「サイド7襲撃」により、コロニー外へ吸い出され消息不明となった「試作一号機・戦術実証機(RX-78-01)」が発見され、改修されたもの。
カメラアイのバイザーは除去され、カラーリングは「トリコロールカラー」へ変更される。
コクピットは「RX-78-2」同様にコアブロックに改修。
ただし腹部スペースの問題から「コアファイター」より小さい「コアポット」内臓となる。
ガトリングガンが両肩口に装備され(左前腕部甲は撤去)、肩アーマーにフックを追加された。
運用実績は不明。
②「ガンダム後期型(RX-78-02)」
中期型に「マグネット・コーティング」「宇宙戦闘用の高機動バーニア」等の改修を施したもの。
「RX-78-2」がマグネットコーティング化した際、本機にも導入されたという経緯。
運用実績は不明。

これなら、なんとか「オリジン版ガンダム」も「ファーストガンダム」に共生できます。

本日は以上です。
これで、とりあえず「オリジン」と「ファーストガンダム」の共生テーマは一区切りです。

次回は閑話休題。
「GFT」について、ですYo!