今月末もKADOKAWA「ガンダムエース」系の発売ラッシュです。
まずは月刊誌から。
興行収入40億円超えと話題の『劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』福田監督のインタビューを筆頭に今月も盛りだくさん。
『機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ』では先月の回答編から一変し、まさかの〇△◇が・・・!
謎解き的な解説ページも特設され、ストーリーが深掘りされています。
『機動戦士ガンダム Code Fairly』は終戦目前に畳みかける展開に。
『0083 PLAY BACK』は今月はお休み。
(先月が第9回で最終回とは告知されてないので単なる休載ですよね?)
今月は単行本も多数発売。
その中からピックアップしてご紹介。
2ヶ月連続発売。先月の「回答編」から最新号の「〇△◇」まで網羅。
1~2巻で推理部分の一区切りになっていて、ほどよいテンポで展開してます。
本作は登場MSも興味深い点が多いです。
1巻では、シュツルムディアスがエゥーゴに配備されております。
シュツルムディアスはアニメ「機動戦士ガンダムZZ」劇中の「第一次ネオジオン抗争」で隠れジオン派が「ディアス隊」として搭乗しており、母体のリックディアスと違いネオジオン所属機の印象強いMSです。
しかし小説版『機動戦士ガンダムZZ』ではカラバのアムロ・レイが搭乗したり、そもそもはリックディアスに搭乗していたエゥーゴのクワトロ・バジーナの後継機として計画されていた経緯もあり、出自のリックディアスからスライドしてエゥーゴに所属していても不思議ではありません。
本作はグリプス戦役後半が舞台で、第一次ネオジオン抗争で隠れジオン派が「ディアス隊」を編成していた以前であり、シュツルムディアスがエゥーゴ所属機として活躍している点は、時期的にも不自然でなく渋いところをついています。
また本作では「百式改」も登場しています。
本作の「百式改」は「量産型百式改」に装備されている印象の強い右肩部ビームガトリングを装備させたりと、不自然さがない良いアレンジが施されています。(ビームガトリングは設定上装備可能になっているが、設定画やMG商品化でオミットされていたりしていた。)
百式系を隊長機としたディアス系の発展型MS部隊編成とは、いかにもエゥーゴの特殊部隊っぽく、センスの光るリアリティある編成として好感がもてますね。
ただ、グリプス戦役後半のこの時期に百式改が存在している場合、何故クワトロ大尉に配備されなかったのか、という疑問も出ます。
アポリー中尉にシュツルムディアスが配備されなかった点も疑問に感じますが、アポリー中尉より能力の高いパイロットがいた可能性もあると考えられるので納得できます。
しかし、クワトロ大尉はグリプス戦役後半にはブレックス准将暗殺時にエゥーゴを託されており、またエゥーゴ内でも「赤い彗星」としてスーパーエースと認識されているので、彼に百式を強化しスペックが上回る百式改が配備されなかったのは不自然です。
この疑問には以下の可能性が回答として考えられます。
①百式はスペック上で百式改を下回るが、カタログスペックにない性能が突出していた。
カタログスペックにない性能とは、例えば「反応速度」「射撃精度」「装甲材の純度」「耐ビームコーティングの能力」等がこれに当たります。また「百式改」は「百式」より総重量をオーバーしており、バランスも百式が良かったのかもしれません。これらの操縦時の感覚をクワトロが好んだため、「百式」を選んで搭乗していた可能性もあります。
②組織の戦場でのサインとして機体を簡単に変えられなかった。
クワトロ=百式のイメージが強く、エゥーゴ組織内で別な機体に搭乗することが敬遠されていたのかもしれません。この時期のクワトロはブレックス准将にエゥーゴを託されており、戦場でも象徴的役割を担わされていたのかもしれません。そのため簡単に搭乗機体を変更できなかった可能性があります。
③アナハイムの立ち位置による都合
エゥーゴのスポンサーであるアナハイムは積極的にエゥーゴに支援してきましたが、表立って新型MSを次々に支援して目立ってしまうとティターンズから反感を買ってしまう側面があります。(マラサイがアナハイムからティターンズに供給されたのは、エゥーゴへのサポートが目立ってしまったため。)そのため「百式改」「シュツルムディアス」等の新型が活躍の目立つクワトロ大尉やその周辺のエゥーゴ中核部隊に配備されて目立つと支障がでると判断された可能性があります。それらを考慮し中核部隊ではない隠密作戦を中心に活躍する特殊部隊に配備されたのかもしれません。
「百式改」や「シュツルムディアス」の登場だけでも、これだけ妄想が膨らみ楽しいですが、他にも注目のMSがあります。
まずはタイトルにある「ガンダム ウェアヴォルフ」。
同機は基本「ガンダムMK-Ⅳ」ですが、テスト機のようで謎があります。
機体カラーは先月のガンダムエース付録ポスターではベージュ系白でしたが、同作PVではティターンズブルーのようなカラーで、正式なカラー設定を知りたいところです。
【PV版 ガンダム ウェアヴォルフ】
他には2巻でネオジオンのエース機として大活躍する「ギャン改」!
「ギャン改」はゲーム等が出自ですが設定はしっかりしていて、バウと同時期に開発されRジャジャの元になったといわれる機体。この時期に登場しても不自然ではなくチョイスには良い意味で唸ってしまいますね。
推理編も一区切りし新展開となる3巻以降の展開も楽しみです。
いよいよ最終巻!
文字通りのクライマックスであり。下手に解説するとネタバレになるので、差し控えます。
個人的には感動のフィナ-レでした。
必見ですよ!
【機動戦士ガンダム0079 Episode LUNAⅡ(1)】
巨匠、近藤先生によるファーストガンダムのコミック化。
主にTV版「第4話 ルナツー脱出作戦」をピックアップした内容。
近藤先生の代表作のひとつでファーストガンダムを『機動戦士ガンダム 0079』として長編コミック化した『機動戦士ガンダム 0079』では、「第4話 ルナツー脱出作戦」は数ページのナレーション型式で描かれてました。
安彦先生が「第15話 ククルス・ドアンの島」をやり残した気持ちがあったように、近藤先生も当話にそんな気持ちがあったのでしょうか。
『機動戦士ガンダム 0079』には他にもTV版ファーストガンダムから省略した話があり、今後も描いて頂けるのでしょうか。
近藤先生は近々ガンダムの外伝コミック化を準備中のようで、そちらも楽しみです。
本作はガンダム外伝コミックにありちがな「ミリタリー感を残したシリアス色強めの作風」ではなく、「明るくテンポ良いキャラ立ち中心の作風」で独特の個性を放ってましたが、2巻から第三勢力「アジ・ダハーカ」の登場でシリアス感が増した先の読めない展開になってきました。
個人的には「08小隊の初期の作風を、よりコミカルでキャラ立ちした方向にした作風」がベースなのかなあ・・・と感じてたんですが、コミカルではなく「過酷な世界観は(他のガンダムと)変わらず、明るく前向きな強い個性のキャラクターがドラマを作っていく」といった感じでしょうか。
「08小隊」でいえば「アジ・ダハーカ」はキキの現地民ゲリラ一派になるんでしょうが、ちょっと違う感じですし。
今後の展開が楽しみですね。
MSも三巨星以外のジオン側も個性が出てきた感じがします。
絶賛大活躍中の改造ズゴックも良いですが、既出のグフカスタムも左手がフィンガーバルカンだったり、肩にモールドが入っていたりと、個性があって楽しいです。
【機動戦士ガンダム ヴァルプルギス EVE(2)】
「機動戦士ガンダム ヴァルプルギス」本編を補完しながら物語として「読ませる」力があるのは流石です。
本編を知っていると更に楽しい作品ですね。
個人的にはシロッコも(今以上に)掘り下げて欲しいなあ。
7~9月のガンプラ再販受注もDMM等で受注開始されました。
ガンプラもSEED系の盛り上がりが目立ってましたが、再版では宇宙世紀やそれ以外も大分ラインナップが増えてきましたね。
「HGUC バイアランカスタム」とか「HGUC Sガンダム」とか、久々に再販で名前を見たような気がします。
個人的には「HGUC ブルー 1~3号機」の再販が嬉しかったところ。DMM予約はできませんでしたが、発売日に買えたら良いな。
ガンダムエース系もSEED系が強いですが、宇宙世紀も楽しくなってきましたね。