紅葉のうつくしい季節だ。近所のお寺の楓がきれい。
今「人新生の資本論」という斎藤幸平という若い大学院の准教授の書いた本を読んでいる。「人新生」の意味があまりピンと来ないけれど。
マルクスの思想をもう一度この大変な時代に読み直すというもの。
私も1960年代後半から70年代にかけてマルクス・エンゲルス等の著作を文庫本で読んでいたが、あまり深く理解したとは言い難い。翻訳本であるからよけいわかりにくかったのかも。
ソ連の解体などで「マルクスの思想は終わった」と言われて30年ほどたつが、対抗する思想を失ったせいで、資本主義はすっかり野蛮な先祖返りをしてしまって今日に至っている。社会主義があったればこそ自分達の生き残りのためにも社会主義的施策を取り入れる必要があったのにそれを忘れて「新自由主義」に走って、今度こそ断末魔を迎えようとしている。
若い世代にとって、この地球の危機は高齢世代以上に切実だ。
「脱成長経済」。憑かれたように成長、成長と叫ぶことこそ異常である。人の物を奪い取ってまで成長しようというのはまさに悪魔の所業だ。
貧しかった時代と言うのは一部の者が殆どすべてを奪い取っていたから貧しかったのだ。
食べるものがあり、住む家があり、健康に暮らせる社会をこの地球上のすべての人に、これがこれからの世界の人々の目標だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます