Do you really dream of jumping sheep?
(ども 火星人です。レイシストお断り)
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あれ?となったのがこの演奏。

まあ、ここの場合は、1分32秒過ぎからですけど。
Rachmaninov - P Con No. 3 - Olga Kern
おとなしめにはじまったのでossiaかなと思ったけど、そこから3分22秒ぐらいまでのところ(ossiaかどうかを聴き分ける部分)、結構起伏があるわけで、あれどっちだろうと。ご、極意が・・

カデンツァは、10分57秒あたりからいよいよ来るわけですが、もう ossia に行く気満々。
そして ズンズン ドンドン のところですが、速いんですよね。ossia としては。
怒涛の勢いで演奏してますが、これで結局最後まで行ってしまった感じで、弾き終えた後の腕の振り上げがすごかったですが自然に出た感じで本人の達成感が120%ぐらいになって興奮してますね。聴衆もスタンディングオベーションだし。

すごいパワーとスピードで弾いてますね。普段とは違うスイッチが入ったというか天から何か降りてきたかのような演奏です。
アドレナリンが出まくったのではないでしょうかね。

こういう時に思い出すのは、アイルトン・セナが初めてブラジルGPに勝った時ですね。
終盤、ギアが壊れてきて6速しか入らなくなったのにあまりペースを落とさずに優勝してしまったと。
地元のブラジルでずっと勝てなくて、何としても勝ちたかったセナはレース後に泣き崩れて、神が降りてきた、と言ってましたが。

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ようつべで、展覧会の絵のピアノバージョン聴いてて、「次の動画」がこれだったんですが、これはちょっとびっくり。
この曲については以前、第1楽章のカデンツァであれこれ書いたつもりだったのですが、今探したら見当たらなかったのでちょっと書きます。

第1楽章のカデンツァなんですが、通常版と ossia というのがあります。
ossia は、「または」とかいう意味だそうで、「通常のカデンツァのかわりにこっちでもいいよ」っていうものだそうです。

おいらが最初にこの曲をきいたのはラザール・ベルマンので、これはossia です。
この演奏。
Rachmaninov - P Con No. 3 - Berman
始めから地味ですよね。いや、ほんとの最初はしょうがないんですが、57秒のところからが重要で、この演奏ではここも地味です。
ラフマニノフだと2番に聴きなれていたおいらは、なんか平板な曲だなあと思っていたのですが、
カデンツァでびっくり。
↓これ。カデンツァだけ。
Rach #3 - Cadenza - Lazar Berman

うひょ~、なんかすごい迫力という感じで。
しかし、曲全体としては、あまりいい曲とは言えなくて、やっぱり2番だよね、って感じで聞きましたが。

少しして、ホロヴィッツのレコードを買ったんですが、
これがまたびっくり。
全然違うんですよね。
その時買ったのは78年のライブでオーマンディ指揮のやつ。
・・でしたが、今日は、著作権切れててかつ比較しやすい51年のフリッツ・ライナー版で。
Rachmaninov - P Con No. 3 - Horowitz 51
57秒のところからが、全然違います。
平板じゃない!ホロビッツすごい!と驚いたわけです。
で、良くわかっていないおいらは「これ、カデンツァどうなるの?」とおもったら、ベルマンと違うんですよ。あれ?
高速でチャチャッと弾いてるカデンツァ。あらら、ですよ。
10分ごろからですが、特に10分30秒あたりからのところ。
高音で チャチャ チャチャ チャチャチャチャチャチャ ってなってます。
ossia だと、 ズンズン ドンドン ズンズン ドンドン ズンズンドンドンドンドンですからね。
ホロヴィッツのは、通常版のカデンツァで、ベルマンのがossiaと。

その後、いくつか聴いてみたら、57秒(もちろん時間は演奏によって違いますけけどw)のところからの違いは、カデンツァの違いだったのです。
カデンツァをossiaにすると、とにかくそこが最大音量になります。酷く出次回音で弾かねばならないので、相対的に他の部分がおとなしめになるんですね。
人間の腕力には限界がありますから。
はじめのうちからドカンと大きな音を出して弾いてしまうと、ossiaが引き立たないのですよね。
したがって、ossiaじゃないほうが、全体としては起伏のある演奏になるというわけだったのです。

そこから、この演奏のカデンツァはossiaかそうじゃないかを、はじめの57秒(当社比)からの部分を聴くだけで判断できるという無意味な極意をマスターしたわけですが、

しかし・・

続く

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