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映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

桐島、部活やめるってよ [監督:吉田大八]

2012-12-29 08:39:11 | 映評 2011~2012
個人的評価: ■■■■■□
[6段階評価 最高:■■■■■■、最悪:■□□□□□]

不在の桐島を軸に高校生の様々なグループの本音と建前が垣間見える物語は、社会の縮図を見ているみたい。イケてるグループ、イケてないグループ、マジメ、熱血、それらのグループに馴染んでるフリしてるやつとかいろいろ見えて楽しい。トップと底辺だけでなく、中間層やパイプ役にもバランスよく光を当てている。
異なるグループの2人でひょんなことで接近したり、思わず別のグループの一面を見たり聞いたり、同一グループ内でのドラマにはない緊張感。

高校生時代イケてない帰宅部だった私的にも「あるある」がいっぱいあって、あのころ見てたら好きになれなかっただろうけど、今観たらあの頃の自分みたいなやつらが笑えて仕方ない。
あの桐島とはどんな奴なのか。フットボールアワーの岩尾さんみたいのが桐島ですって出てきたら笑えるけど

主人公前田の言動かなり面白い
「じゃ平等、オレとお前のここ使う権利平等」
「お前ら、こいつらを食い殺せ」
「ロメロくらい観てろ」
名台詞多数。
イケてる帰宅部に「将来は映画監督ですか」と訊かれた前田が「いや、それはない」ってさらっと言ってしまうところが、私としては一番痛い。屋上の夕焼けの中イケてる帰宅部と一緒になんでだよ。映画やれよって思ってしまった。そんなんじゃまだ自主映画のそれも相当底辺をはいずりまわっている俺みたいになっちゃうぞ・・・と。

---facebookに投稿した記事より---

吉田大八監督と写真撮ったってよ。
「桐島部活やめるってよ」の上映にあわせてダマー映画祭inヒロシマに来場。
桐島に感動していろんなことしゃべらせていただきました。
原作では岩井俊二監督作品が好きだった映画部の連中を、ゾンビ映画好きにかえたのは監督の発案とか
沖田修一監督「キツツキと雨」もゾンビ映画でしたね、と言ったら、「被ってたらやだなと思っていたんだけどかぶちゃったよ」なんて笑っておられました

つい勢いで今年の僕の日本映画ベストワン候補です、なんて言っちゃったらすかさず「何と競ってるの?」と聴かれ、しまった、候補なんて言わずベストワンって言い切りゃよかったと思いつつ正直に、おおかみこどもの雨と雪ですといったら「そうか~観てねえなぁ」とおっしゃってました。
でももう候補じゃないです。ベストワン決定です。はい。
「桐島部活やめるってよ」機会があれば皆さんもぜひ。
かつて高校生だった大人たちはぜひ

→その後「終の信託」みてまた心が揺らぎましたが、吉田大八監督と会って話してサインもらっちゃった記念でやっぱり「桐島」を一位に。マイベストなんてそんな理由で順位づけしていいんです。

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ダマー映画祭のレポートにも書いたけど、トークセッションの佐藤貴博プロデューサーに感動したこと

ダマー映画祭inヒロシマでの上映後、吉田大八監督と、佐藤プロデューサーによるトークセッション。
印象的だったのは客席からの質問コーナーでの佐藤プロデューサーの完璧すぎる対応。
質問コーナーの最初に名乗り出たのは一人の高校生男子だった。彼はとても言いにくそうに、慎重に言葉を選びながら、この映画を観ても何も響いてこなかった、いったいお二人は何を伝えたかったのか・・・という旨の質問をした。
対する佐藤Pの回答が素晴らしかった。
「まず、そのような厳しい意見を勇気を出して言ってくれてありがとう。」と、厳しい意見も大事ですというようなことを述べられた後で、「その上で質問に答えますと、私たちが言いたかったことがまさにあなたのように、どんなに言いにくいことでも、きちんと言って伝えられる大人になってほしい、ということなのです」
相手を立てて、その上で映画も立てる。誰も傷つけず、自分も卑下しない。できるプロデューサーってこういうことをすぐに言える人なんだろうな・・・と思って感動したのでした。

→この佐藤プロデューサーともう一人若い女性の枝見洋子プロデューサー(佐藤P曰く業界でも評判の美人プロデューサー。「桐島」映画化を最初に思いついた方だという)を見て、こういう人たちが人生勝ち組なんだろうなぁと、ちょっと羨望

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ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
この企画が講談社のセオリームックシリーズ「映画のセオリー」という雑誌に掲載されました。2010年12月15日発行。880円


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