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映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品中心にネタバレ徹底分析
映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

終の信託 [監督:周防正行]

2012-12-29 07:57:02 | 映評 2011~2012
個人的評価: ■■■■■□
[6段階評価 最高:■■■■■■、最悪:■□□□□□]

---twitterに投稿した自分の感想まとめ---
すげー面白かった。社会劇で討論劇で推理劇。首から上の芝居だけで見せきる役者たち。芝居を見せてちゃだめだ。気持ちを見せるんだ。小賢しい演出より気持ちを誘導するんだ

スキがない、無駄がない、かわりに遊びも無い。それでもなんでも巨匠の映画だねえ。引き込む。計算された完璧さは芸術的。

浅野忠信のワンポイント起用。「浅野さんなら私の妻を愛撫してもいいでしょう。でもそれ以外はさせません」みたいな?

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ユーモアなしのマジメな周防映画。周防監督の代表作ではないのだろうけど、でも今まで観た周防作品で一番心にぐっと来た。
向かい合って座って喋りあうだけの終盤。首から下の動きがほとんどなく喋るだけ。いわゆる映画的技巧など何もないのにこの緊張感、この緩急。やっぱり映画にセオリーなんてない。一番面白いやり方を見抜く人が巨匠なんだ。推理映画にして討論映画にして社会派映画。
鏡に映る年老いた顔を見る物憂げな表情の草刈民代が素晴らしいが、それを撮る監督の嫁愛も凄い。



このただ座って喋るだけの40~50分。映画的にも演劇的にももっといろいろ動かしたくなったり、挟みたくなったりするところを、どっしり腰すえてオーソドックスな切り返しだけで見せきる潔さ。映画の力信じきってる監督って印象。

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ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
この企画が講談社のセオリームックシリーズ「映画のセオリー」という雑誌に掲載されました。2010年12月15日発行。880円


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