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真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章 [監督:平野俊貴]

2007-06-04 10:10:16 | 映評 2006~2008
【個人的評価 ■■□□□□】(■□□□□□:最悪、■■■■■■:最高)

例によって作画レベルは外国のアニメ好きからフッと鼻で笑われそうなくらい低くて、前作よりはマシになったが相変わらず迫力の無いラオウの声に、何より下手すぎてどうしようもないユリアの声。
絵と声優のひどさは前作も同様だったが、それでも前作は個人的2006年度日本映画のベスト10に間違えて入れてしまうくらい熱くさせられたものだ。
が、今回は、ケンシロウvsラオウというシリーズ最大のクライマックスであるにもかかわらず、全く盛り上がりにかけ、退屈で眠くなるほどのデキだった。

どう考えても脚本が悪い。
原作を読んでいるから物語など始めから知っているとは言え、南斗最後の将の正体が明かされるのが早すぎるし、正体のばらし方もただ説明するのみでインパクトがない。
原作でも好きな山のフドウのエピソードはしっかり描かれているものの、他の南斗の将がほとんど出てこないため、とってつけた感が強く、かえって物語のテンポを悪くしている。
少々上映時間長くしてもいいから、雲のジュウザをちゃんと出してやれば、上記二つの問題点は解決したのに。
物語もラオウ中心で語られ、サブキャラはおろかケンシロウすら脇役のような扱い。
前作では、ラオウ、トキ、ケンシロウの物語と、ケンシロウ、サウザー、シュウの物語という二本軸を持たせ、それぞれをリンクさせる重層的な展開が良かった。男同士の意地と因縁と宿命と善悪が交錯し、全てが聖帝十字稜に結実させストーリーは盛り上がった。
本作では、ただただストイックにラオウのみを追う。意地も因縁も宿命も一人称で語られるのみでは、ぶつかって火花を散らすような構造になり得ず盛り上がらない。
脚本構成上の失敗。原作を追うだけでしかも90分程度におさめるためエピソードをそぎ落とす・・・これじゃダメなんだ。

あと一本劇場版が予定されているけど、ラオウも死んだし、もう盛り上がるとこないんじゃないかな?
アミバとか出してくれないかなあ・・・

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