ティム・バートンとファン層が相当ダブるだろうと思われるテリー・ギリアムの新作です。脂の乗り切っている霜降りティム・バートンと比べると、筋ばっかりになった感のあるギリアムですが、それでも本作は結構面白かったです。
上映前はモニカ・ベルッチ様が、もしかしてグレーテル役?、もしかして赤頭巾ちゃん役?、ひょっとして白雪姫?、・・・と有り得ない予想をしていましたが、普通に魔女っぽい役でした。グロい映像もある程度あってPGなんとかは確実に付きそうだったから、それならばなぜモニカ様は登場シーン全てで服を着ていたのか?と、ゲスな疑問もわきますが、それは脇に置いておきましょう。
グリム童話からよくこれだけ物語をでっち上げたな・・と、そのイマジネーションの豊富さに感心するのですが、シナリオ展開としては、ありがちすぎる感じはします。
前半に登場させた人物たちを、後半に絡めてきて、中盤に出てきた意味ありげなものは全部クライマックスで処分して、軍隊の森の焼き討ち、悪役将軍との対決、象徴的にそびえるタワーが大崩壊して・・・と、スケールのでかさ具合は、「起」<「承」<「転」・・・とさせて、「結」はハッピーエンド。
ものの見事に定型の罠にはまってしまったテリー・ギリアムですが、それでも飽きることなく最後まで魅せてしまうのは流石です。
そうはいっても、もっともっと童話と実話と過去と現在の境目など軽く飛び越えて予想を超えるところまで飛んでってほしかったのですけどね。
ギリアム的には、彼の他の作品と同じく、基本いかれた奴らばかりの登場人物の中に、一人、まともで冷静な女がおりまして、観客にとって唯一理解の範疇にあるその女に観客を感情移入させまくったところで、その女を狂った世界の狂った事件に巻き込ませ・・・ほんでもって狂った世界に順応していたかのような主人公の男はヒロイン救出のために狂気から正気へと壁を乗り越えていく・・・
「ブラジル」と同じ展開、「フィッシャーキング」も「12モンキーズ」も最終的に守る対象が「女」でなくホームレスの友人だったり、人類の未来だったりするけれど、基本は上記のような構造だったと思う(いずれも観たのがだいぶ前なのでうろ覚えですが)。
そういう意味でギリアム的にも型どおりの展開だった気がするし、加えて娯楽映画として型どおりのシナリオ展開。ついでにCGもどっかで観たような感じとなると、斬新さの欠如という致命的な問題を抱えてしまう。
それに「唯一理解可能な女」に絡むエピソードも、あっさり先が読めてしまう(狼=お父さん)ため、感情移入効果も半減。
それでもハリウッドが長年かけて確立したみんなが喜ぶエンターテイメントの法則に則ったかのようなシナリオ展開と、不可能なしのCGによる圧倒的な映像の迫力のおかげで、旬を過ぎた監督であってもラストまでだれることなく楽しめるのです。
ご都合主義丸出しのクライマックスはB級映画として、ははは、と乾いた笑いを発して楽しみました。
それからマット・デイモンさんのすげー胡散臭い感じも面白かったです。
誰かグリム童話を普通に短編オムニバスとして映画化してくれないかしら、と思ってしまいました。
音楽かっこよかった。
ダリオ・マリアネッリだって。初めて聞く名前。
ゴールドスミスの再来みたいな音楽。
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
上映前はモニカ・ベルッチ様が、もしかしてグレーテル役?、もしかして赤頭巾ちゃん役?、ひょっとして白雪姫?、・・・と有り得ない予想をしていましたが、普通に魔女っぽい役でした。グロい映像もある程度あってPGなんとかは確実に付きそうだったから、それならばなぜモニカ様は登場シーン全てで服を着ていたのか?と、ゲスな疑問もわきますが、それは脇に置いておきましょう。
グリム童話からよくこれだけ物語をでっち上げたな・・と、そのイマジネーションの豊富さに感心するのですが、シナリオ展開としては、ありがちすぎる感じはします。
前半に登場させた人物たちを、後半に絡めてきて、中盤に出てきた意味ありげなものは全部クライマックスで処分して、軍隊の森の焼き討ち、悪役将軍との対決、象徴的にそびえるタワーが大崩壊して・・・と、スケールのでかさ具合は、「起」<「承」<「転」・・・とさせて、「結」はハッピーエンド。
ものの見事に定型の罠にはまってしまったテリー・ギリアムですが、それでも飽きることなく最後まで魅せてしまうのは流石です。
そうはいっても、もっともっと童話と実話と過去と現在の境目など軽く飛び越えて予想を超えるところまで飛んでってほしかったのですけどね。
ギリアム的には、彼の他の作品と同じく、基本いかれた奴らばかりの登場人物の中に、一人、まともで冷静な女がおりまして、観客にとって唯一理解の範疇にあるその女に観客を感情移入させまくったところで、その女を狂った世界の狂った事件に巻き込ませ・・・ほんでもって狂った世界に順応していたかのような主人公の男はヒロイン救出のために狂気から正気へと壁を乗り越えていく・・・
「ブラジル」と同じ展開、「フィッシャーキング」も「12モンキーズ」も最終的に守る対象が「女」でなくホームレスの友人だったり、人類の未来だったりするけれど、基本は上記のような構造だったと思う(いずれも観たのがだいぶ前なのでうろ覚えですが)。
そういう意味でギリアム的にも型どおりの展開だった気がするし、加えて娯楽映画として型どおりのシナリオ展開。ついでにCGもどっかで観たような感じとなると、斬新さの欠如という致命的な問題を抱えてしまう。
それに「唯一理解可能な女」に絡むエピソードも、あっさり先が読めてしまう(狼=お父さん)ため、感情移入効果も半減。
それでもハリウッドが長年かけて確立したみんなが喜ぶエンターテイメントの法則に則ったかのようなシナリオ展開と、不可能なしのCGによる圧倒的な映像の迫力のおかげで、旬を過ぎた監督であってもラストまでだれることなく楽しめるのです。
ご都合主義丸出しのクライマックスはB級映画として、ははは、と乾いた笑いを発して楽しみました。
それからマット・デイモンさんのすげー胡散臭い感じも面白かったです。
誰かグリム童話を普通に短編オムニバスとして映画化してくれないかしら、と思ってしまいました。
音楽かっこよかった。
ダリオ・マリアネッリだって。初めて聞く名前。
ゴールドスミスの再来みたいな音楽。
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TBが三重になってしまっています
誠に申し訳ございませんが、削除をお願いいたします
あと、「ドミノ」は、NGワードを使ってしまったらしく、TBできてませんでした。
重ね重ね申し訳ございません
お詫びに、トリプルクリックして帰ります。
この映画は、ストーリー展開より、小ネタが面白かったです。
TBが三重ですか。私の出身は北海道です。
どおりで、やけに増えてるなと思いました。
トリプルクリックありがとうございます。
トリプルグリム
中標津です。
これもなんかの縁ですね。トリプルクリックして
帰ります。
中標津ですか。あそこは広くて寒くて知床に近くていいとこですね。空港もあるし
もっとちんまり特撮のアナログな映画観たいです
また遊びに来ます!!
また遊びに来てくださいね!!!