「フォーガットン」でも少し書いたけど、映画音楽好き、ホーナー好きの私。
最近サントラ関連のこと書いてたら、なんかホーナーのこと書きたくなってきた。
とりあえず、ジェームズ・ホーナーが音楽を担当した映画で、僕がサントラを買ったものを列挙する。
アポロ13 アカデミー賞候補
今そこにある危機 (僕のオキニ)
ウィロー (僕のオキニ)
ウィンド・トーカーズ
エイリアン2 アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
顔のない天使
スタートレック2 (僕のオキニ)
スタートレック3 (僕のオキニ)
スニーカーズ (僕のオキニ)
戦火の勇気
訴訟
タイタニック アカデミー賞受賞
トロイ (僕のオキニ)
パーフェクト・ストーム
パトリオット・ゲーム
ビューティフル・マインド アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
フィールド・オブ・ドリームス アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
不法侵入
ブレイブ・ハート アカデミー賞候補
ペリカン文書
ボビー・フィッシャーを探して (僕のオキニ)
身代金
レジェンド・オブ・フォール (僕のオキニ)
ロケッティア
(五十音順)
買ってないけど、サントラ欲しいなあ・・・ってやつ
グローリー
コマンドー
コクーン
地獄の七人
スターリングラード
レッドブル
********************************
中学一年のある日、金曜ロードショーで観たスタートレック2が、僕のサントラ人生の始まりだった。
宇宙空間に響くシンフォニー。スターウォーズの豪快さではなく、優雅さ。
最近のハリウッド映画はオープニングは映画のタイトルだけ出して、さっさとストーリーに入るのがメインだが、80年代ではオープニングに3分くらいかけて、メインキャスト・スタッフの紹介するのが一般的だった。そのおかげで僕はホーナーの素晴らしい音楽に出会えた。
以来、どの映画を観ようか・・・という判断基準の一つが、作曲担当誰じゃろ?・・・になっている。映画がつまんなくてもいい音楽が聞ければいいや、という想い。実際いい音楽だったら、映画がつまんなくてもサントラは買う。
ホーナーは僕的には当たりの多い作曲家だった。
********************************
ホーナーがよく批判されることとして、自作曲や既成曲の使い回しが多いことが挙げられる
また聞いたよ、このメロディ・・・ってのは確かにやたら多い。なんとなく似てるんじゃなく、アレンジ変えただけ、という程度。
アカデミー受賞の「タイタニック」の音楽でさえ、氷山に激突するシーンの音楽は「戦火の勇気」のオープニングバトルシーンの曲の再利用だった・・・
「ビューティフル・マインド」のメインテーマは、「ボビー・フィッシャーを探して」の一曲を再アレンジしたもの
「スターリングラード」のメインテーマは、「アポロ13」の大気圏突入後の皆が固唾をのんで通信を待つシーンの曲
「エイリアン2」オープニングの冷凍睡眠してるリプリーを映すシーンの曲は、もともとは「2001年宇宙の旅」のディスカバリー号の船内シーンで使われたクラシック曲を、ホーナーがアレンジしたもの。それをさらにアレンジして「パトリオット・ゲーム」や「今そこ」で使った
「コマンドー」と「48時間」のアクションシーンの音楽が、オーケストラにアレンジされて「今そこ」で顔を出す。
けどそんなこと言ったら、伊福部明の音楽だって、いつも同じじゃないか。怪獣大戦争マーチとして有名な曲は、「ゴジラ」でも「宇宙大戦争」でも使ってた・・・っていうか伊福部の現代音楽の再利用だし。
********************************
もう一つのホーナーの批判要素。先にも書いた優雅さ・・・
そうしようとするあまり、音楽が背後にひっこみ、「映像と音のかけ算」にならない。
特に、「タイタニック」以降、その傾向が顕著だ。線が細いとか、緩いとか、よく言われる。
でもサントラ買って、聞いてみると、繊細なオーケストラが心地いい。
********************************
少なくとも、90年代前半までのホーナーは、SF映画、アクション映画での采配が見事だった。緩急自在に音楽を操り、画面の変化と完璧にシンクロさせ、何より映画を盛り上げ観るものを陶酔させた。その技はウィリアムズやゴールドスミスに匹敵していた。ホーナーと同世代の作曲家の中で、その技「アクションシーンにおける映像と音楽のシンクロ」を体得できていたのはホーナーだけだった。アラン・シルベストリもダニー・エルフマンもその点ではホーナーに負けていた。
だが今、ホーナーの音楽にあの頃のような技の切れはない。それは彼が「タイタニック」の成功で"泣かせ系大作"ばかりを担当し、B級アクション、スペースアドベンチャーから遠ざかったことが大きいだろう。
ただし2004年の「トロイ」は、体裁こそA級大作だが、中身はB級アクション映画だっため、久々の"ホーナー節"炸裂となった。
********************************
ホーナーと仲のいい監督
ジョー・ジョンストン[ロケッティア、ミクロ・キッズ、ジュマンジ]
フィル・アルデン・ロビンソン[フィールド・オブ・ドリームス、スニーカーズ]
エドワード・ズゥイック[グローリー、レジェンド・オブ・フォール、戦火の勇気]
メル・ギブソン[顔のない天使、ブレイブハート]
(ただしこの4人とのコラボレーションはタイタニック以前。もう蜜月は過ぎたようだ。監督たちの求める映画が変化し、ホーナー音楽が必要でなくなったのか? ホーナーの好みが変わり彼らとの共同作業を敬遠しているのか?)
ジェームズ・キャメロン[エイリアン2、タイタニック]
(「エイリアン2」では音楽をズタズタに編集され、所々別の作曲家の曲にまで差し替えられた。その屈辱にも関わらず「タイタニック」で再起用された時、主題歌を付けることを強く主張。乗り気でなかったキャメロンを説得し、渋々承諾させたら・・・大ヒット。仲がいいかどうかは微妙だが、ホーナーに大きな転機を与えた監督であることは間違いない。)
ロン・ハワード[コクーン、ウィロー、アポロ13、身代金、ビューティフル・マインド、グリンチ]
(80年代「コクーン」、「ウィロー」、でホーナーと組み、それからしばらくホーナーを使わなかったハワード。「アポロ13」で久々に起用した後は、べったりのマブダチ状態。今やハリウッドでは、スピルバーグ-ウィリアムズ、ゼメキス-シルベストリ、バートン-エルフマン、なんかと並ぶ名コンビになってる気がする。ただしハワードは浮気性っぽいので、コンビはいつまで続くか・・・)
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最近サントラ関連のこと書いてたら、なんかホーナーのこと書きたくなってきた。
とりあえず、ジェームズ・ホーナーが音楽を担当した映画で、僕がサントラを買ったものを列挙する。
アポロ13 アカデミー賞候補
今そこにある危機 (僕のオキニ)
ウィロー (僕のオキニ)
ウィンド・トーカーズ
エイリアン2 アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
顔のない天使
スタートレック2 (僕のオキニ)
スタートレック3 (僕のオキニ)
スニーカーズ (僕のオキニ)
戦火の勇気
訴訟
タイタニック アカデミー賞受賞
トロイ (僕のオキニ)
パーフェクト・ストーム
パトリオット・ゲーム
ビューティフル・マインド アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
フィールド・オブ・ドリームス アカデミー賞候補 (僕のオキニ)
不法侵入
ブレイブ・ハート アカデミー賞候補
ペリカン文書
ボビー・フィッシャーを探して (僕のオキニ)
身代金
レジェンド・オブ・フォール (僕のオキニ)
ロケッティア
(五十音順)
買ってないけど、サントラ欲しいなあ・・・ってやつ
グローリー
コマンドー
コクーン
地獄の七人
スターリングラード
レッドブル
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中学一年のある日、金曜ロードショーで観たスタートレック2が、僕のサントラ人生の始まりだった。
宇宙空間に響くシンフォニー。スターウォーズの豪快さではなく、優雅さ。
最近のハリウッド映画はオープニングは映画のタイトルだけ出して、さっさとストーリーに入るのがメインだが、80年代ではオープニングに3分くらいかけて、メインキャスト・スタッフの紹介するのが一般的だった。そのおかげで僕はホーナーの素晴らしい音楽に出会えた。
以来、どの映画を観ようか・・・という判断基準の一つが、作曲担当誰じゃろ?・・・になっている。映画がつまんなくてもいい音楽が聞ければいいや、という想い。実際いい音楽だったら、映画がつまんなくてもサントラは買う。
ホーナーは僕的には当たりの多い作曲家だった。
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ホーナーがよく批判されることとして、自作曲や既成曲の使い回しが多いことが挙げられる
また聞いたよ、このメロディ・・・ってのは確かにやたら多い。なんとなく似てるんじゃなく、アレンジ変えただけ、という程度。
アカデミー受賞の「タイタニック」の音楽でさえ、氷山に激突するシーンの音楽は「戦火の勇気」のオープニングバトルシーンの曲の再利用だった・・・
「ビューティフル・マインド」のメインテーマは、「ボビー・フィッシャーを探して」の一曲を再アレンジしたもの
「スターリングラード」のメインテーマは、「アポロ13」の大気圏突入後の皆が固唾をのんで通信を待つシーンの曲
「エイリアン2」オープニングの冷凍睡眠してるリプリーを映すシーンの曲は、もともとは「2001年宇宙の旅」のディスカバリー号の船内シーンで使われたクラシック曲を、ホーナーがアレンジしたもの。それをさらにアレンジして「パトリオット・ゲーム」や「今そこ」で使った
「コマンドー」と「48時間」のアクションシーンの音楽が、オーケストラにアレンジされて「今そこ」で顔を出す。
けどそんなこと言ったら、伊福部明の音楽だって、いつも同じじゃないか。怪獣大戦争マーチとして有名な曲は、「ゴジラ」でも「宇宙大戦争」でも使ってた・・・っていうか伊福部の現代音楽の再利用だし。
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もう一つのホーナーの批判要素。先にも書いた優雅さ・・・
そうしようとするあまり、音楽が背後にひっこみ、「映像と音のかけ算」にならない。
特に、「タイタニック」以降、その傾向が顕著だ。線が細いとか、緩いとか、よく言われる。
でもサントラ買って、聞いてみると、繊細なオーケストラが心地いい。
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少なくとも、90年代前半までのホーナーは、SF映画、アクション映画での采配が見事だった。緩急自在に音楽を操り、画面の変化と完璧にシンクロさせ、何より映画を盛り上げ観るものを陶酔させた。その技はウィリアムズやゴールドスミスに匹敵していた。ホーナーと同世代の作曲家の中で、その技「アクションシーンにおける映像と音楽のシンクロ」を体得できていたのはホーナーだけだった。アラン・シルベストリもダニー・エルフマンもその点ではホーナーに負けていた。
だが今、ホーナーの音楽にあの頃のような技の切れはない。それは彼が「タイタニック」の成功で"泣かせ系大作"ばかりを担当し、B級アクション、スペースアドベンチャーから遠ざかったことが大きいだろう。
ただし2004年の「トロイ」は、体裁こそA級大作だが、中身はB級アクション映画だっため、久々の"ホーナー節"炸裂となった。
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ジョー・ジョンストン[ロケッティア、ミクロ・キッズ、ジュマンジ]
フィル・アルデン・ロビンソン[フィールド・オブ・ドリームス、スニーカーズ]
エドワード・ズゥイック[グローリー、レジェンド・オブ・フォール、戦火の勇気]
メル・ギブソン[顔のない天使、ブレイブハート]
(ただしこの4人とのコラボレーションはタイタニック以前。もう蜜月は過ぎたようだ。監督たちの求める映画が変化し、ホーナー音楽が必要でなくなったのか? ホーナーの好みが変わり彼らとの共同作業を敬遠しているのか?)
ジェームズ・キャメロン[エイリアン2、タイタニック]
(「エイリアン2」では音楽をズタズタに編集され、所々別の作曲家の曲にまで差し替えられた。その屈辱にも関わらず「タイタニック」で再起用された時、主題歌を付けることを強く主張。乗り気でなかったキャメロンを説得し、渋々承諾させたら・・・大ヒット。仲がいいかどうかは微妙だが、ホーナーに大きな転機を与えた監督であることは間違いない。)
ロン・ハワード[コクーン、ウィロー、アポロ13、身代金、ビューティフル・マインド、グリンチ]
(80年代「コクーン」、「ウィロー」、でホーナーと組み、それからしばらくホーナーを使わなかったハワード。「アポロ13」で久々に起用した後は、べったりのマブダチ状態。今やハリウッドでは、スピルバーグ-ウィリアムズ、ゼメキス-シルベストリ、バートン-エルフマン、なんかと並ぶ名コンビになってる気がする。ただしハワードは浮気性っぽいので、コンビはいつまで続くか・・・)
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