先日、神社に新しく神主が奉職をしたと社務日記に書きました。
彼の役職はしばらく“出仕(しゅっし)”というものになります。 では他にどんな役職があるかご存知でしょうか?
昨年の例大祭の様子。実は袴の色で役職が分けられているのではありません
順番に挙げていきますと、
①宮司(ぐうじ)… 神社を代表する神主で、会社で言うなら社長に当たる役職です。 その神社の神職の長、また神社事務の統括者としての二つの面があります。
②禰宜(ねぎ)… 宮司に次ぐ役職で、宮司を補佐し祭事を取り仕切るのがその役割です。 古語で祈る事を“ねぐ”と言った事からその呼び名がついたそうです。
③権禰宜(ごんねぎ)… 禰宜を補佐する役職で、神事をはじめ雑事全般に関わります。 多くの場合宮司と禰宜は一神社にそれぞれ一人までですが、権禰宜は複数人いて良い事になっています。
④出仕(しゅっし)… いわゆる“見習”に当たる役職ですが、宮司の許しがあれば神事にも携わります。 古社の格式ある大祭などではお手伝いをする学生等を“臨時出仕”に任命する、という例もあります。
他にも神主の多い神社で宮司の下に「権宮司(ごんぐうじ)」を置いたり、権禰宜の下に「主典(しゅてん)」を置くなどの例外もありますが、主たる役職はこのようなものでしょうか。
実は神主の肩書にはこの役職のほかにも“神職階位”、“等級”といったものがあり少々複雑なのですが、機会があればここでご紹介したいと思います。