本日、お祭りの結びに行う神酒拝戴のための土器(かわらけ)をおろしました。
お祭りの後に神様にお供えしたお酒に口をつける…神社においてはよく行われる事ですが、これには“神様の御力を分けていただく”という意味があります。 お祭りによっては多くの方のご参列がありますので、気づかぬうちにかわらけが減ってしまっていたようですね。
ところでかわらけの中央には一つの文様、当神社の御神紋である『祇園守紋(ぎおんまもりもん)』が刻まれています。
浮彫になっているのが見えるでしょうか
家に『家紋』があるように、神社にも『神紋』と呼ばれるものがあります。
ゆかりのある一族と同じ紋という神社もあれば、神社以外にはあまり使われないような紋を持つところもあります。 当神社の祇園守紋は後者に当たるでしょうか。
下に示したのが祇園守紋で複雑な形をしていますが、伝えるところによると真中の交差した巻物が『御守』を表し、その周りに威儀物として『蛇の目』『雲』『銀杏』『鎌』が描かれていると言います。
祇園守は京都祇園の八坂神社の御守の事で、この鈴鹿明神社は八坂神社と同じく素戔鳴尊をお祀りしている事から、その御縁で祇園守紋を使用しているものと考えられます。
当神社に限らず本殿や参集殿、境内の色々な場所に御神紋は配されています。 デザインもさることながら、歴史の古い紋も多く調べるととても興味深いものです。 神社にお参りの際は少し気にして見てみてはいかがでしょうか。