すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

最近のキヨちゃん

2016-04-11 20:18:26 | うちのキヨちゃん
 いつも笑わせてくれるキヨちゃんであるが、ここ最近は私が忙しかったりで、なかなかネタを拾う事も出来なかった。帰っても寝ていたり、私が早く行ったりだったし、私の仕事のせいで機嫌の悪い日も多かったからだ。
 しかし、ここしばらく私にゆとりが出来ると、キヨちゃんにも余裕が出た。よくくろべえやリュウの話を聞かせてくれる。
 この前は、くろべえがとにかくキヨちゃんに付いて回って、おねだりをするのだ・・・という話を、事細かに話してくれた。
 「もう、母ちゃんが畑行ったら畑。部屋に行ったら部屋。もうどこにおっても分かるんじゃな。付いてくる。ほんで、餌や贅沢なもんじゃ。いつものカリカリ入れてやっても、『ふん、こんなもんかい』って言うような顔してな、違うって鳴くんよ。ほんで終いには母ちゃんの手を引いて、美味しいおやつのある場所まで連れていくんじゃ。」
 それはとても情景が目に浮かぶ話しっぷりではあったが、多分、くろべえはキヨちゃんの手を引いたりはしないと思うのだ。
 そして、今日は便秘の話である。元々キヨちゃんはとてもお通じが良かった。毎日スッコーンと出て、お腹が空っぽになる・・・とよく言っていた。
 しかし、病気をしてからか、歳を取って食事や水分が減ったからか、時々下剤を飲まないと出なくなった。酷くは無いのだが、元々便通の良かったキヨちゃんには苦痛だ。なるべく下剤じゃないようにと、食物繊維なども勧めているが、出ない時はなかなか出ない。
 どうやら今日がその日だったようだ。大体便秘とは3日以上でない事を言うのだが、キヨちゃんは一日出なかっただけらしいが、それまでが沢山出てなかったのか、たった一日の便秘でも、コロコロだったというので、本当に水分不足かもしれない。
 とにかく下剤を飲んだが出ない。食物繊維も飲んだが出ない。錠剤だけでは不安で、水薬も飲んだが出ない。・・・とまあ、いきなり効かないだろうから、立て続けに飲まない方がいいのだろうが、神経質になるとそんなものだ。
 そして最終的に、
 「そうだ、畑に行ったら出る気がする。」
と何の根拠があったのか、そんな状態で畑に行ったらしい。
 するとどうだろう。イワシの頭も信心ではないが、信じるものは何とやら、畑に行った途端に催したらしい。そこでキヨちゃんは一目散にトイレに・・・は行けないのだ。年寄りの急いではそんなものだ。
 そこでキヨちゃんはくろべえに習って、桃の木のそばに穴を掘ってキヨババしたらしい。
 「ほれはスッコーンですっきりした。」
のだそうだ。
 「桃の木のご利益あるかも。妻もしてみたら?」
とくりりんが笑うが、絶対そのシチュエーションでは緊張して出ないだろう。
 ま、出て良かったね・・・だけど。

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コメント
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