すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

妖怪クゼツ婆あは困るけど、妖怪酔っ払いキヨちゃんは案外嫌いじゃない

2017-11-23 21:26:45 | うちのキヨちゃん
 今日残業して戻ると、VS嵐を観ていたキヨちゃん。開口一番、
 「ええ加減にせえよ!7時半じゃないか!うどん、もう戻るもう戻ると温めたけん、伸びてしもうたわ!」
と来た。疲れて戻るとイラッとする。が、今日のクゼツはいつもとちょっと違う。同じ口ですぐに、
 「ように温めて食べえよ~。」
????
 くりりんも来て一緒に食事が始まる。キヨちゃんの今日の話が繰り返し繰り返し堂々巡りをする。話の端々に嫌味があったり、クゼツがあったり、その度に、
 「あのな、私も仕事しよるん。母さんも忙しいだろうけど、私もくりちゃんも仕事。疲れてるんじゃけん、そう言う事は言わんようにして。」
と怒る。すると聞いているのかいないのか、全く違う話で盛り上がる。???
 ははん、これは結構飲んでるな・・・とは思ったが、次の話でくりりんと二人爆笑した。
 「くりちゃん、あのお酒飲んでみな。お酒(日本酒)か焼酎か分からんのよ。とにかくまろやかで飲みやすい。何だろう?」
 何だろうって、何の酒だ?
 「誰かに貰った?」
 「いや、この前〇〇で取り寄せたお酒。」
・・・。実はこのお酒は、今工事に来てくれている人たちに、最後にお礼に渡したいからとキヨちゃんがわざわざ取りよせたものだ。
 「あかんやん、それ、あげるやつやろ!」
 「そう、あげる前に飲んでみたん。美味しいけど何の酒だろ?」
 「いやいや、あかんやん!」
しばしこの不毛なやり取りが続く。くりりん爆笑。
 しかし、結局あげると伝えた訳でもないのだから「まいっか」と結局くりりんもお相伴に。これが本当に所謂いかん奴である。まろやかで美味しくて飲み過ぎても気付かないタイプの、麦焼酎だった。しかも、今日開けたのに、結構減ってる。
 その後も色々堂々巡りの話が続いた後、寝室に行こうとしたキヨちゃん、座ったまま横倒しになり自分で大笑い。完全なる酔っ払いだ。と言うか、いつもは寝室に持って行って寝る前に飲む安定剤がない!えええ!焼酎と一緒はまずい!
 「母ちゃん、歩かれんでよ、這うて行ってよ。」
 転んだら大変とそう指示する。這っていくキヨちゃんがカメムシ発見。
 「あ~、オガおる~。」
 「お母さん酔うててよう見えたなあ。」
と感心しながらくりりんがカメムシを取っていると、
 「すず、お母さんおしっこ出てる!」
とくりりん。ええええ!
 そう、キヨちゃんはハイハイしながらずっとおしっこの筋を付けていたのだ。
 「待って母ちゃん!おしっこ出よる!」
 「トイレ行くんじゃ~。」
 「トイレじゃけど、もう出てる!」
追いかけながら、とりあえずトイレに座ってもらい、
 「動かれんでよ!」
と通った道を拭き掃除。それからキヨちゃんを清拭して、着替えさせてくりりんが支えて寝室に。
 「ごっめ~ん。母ちゃんそんなに飲んでないのにな~。」
 いや、飲んでますから。
 そしてトイレ掃除をしていると、ゴトン!という音。あちゃ~、絶対こけた!
 くりりんと寝室に行くとフローリングにあおむけに倒れておいる。頭を打ったようだが、
 「ことうない」
と言う。とりあえずふたりで抱えてベッドに寝かせた。
 明日タンコブになってるかな?多分大丈夫だとは思うが。
 妖怪クゼツ婆あになったキヨちゃんは本当に鬱陶しい。しかし、手がかかっても、酔っ払っておしっこ出ちゃっても、こういうキヨちゃんは案外嫌いじゃないし苦ではない。

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コメント (3)
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