福島は郡山市で代々清酒づくりをしている蔵元の渡辺酒造さんに 「雪小町」なる美酒がある。
その味淡麗、あくまでソフトで柔らかく、上等の白ワインを思わせる喉越しで、すいすいといくらでも入ってゆく。
こういうといかにも飲めそうだが実は私、下戸なんです。
ワインそれも果実酒なら少々いただく。そのくせバーのあの雰囲気が大好きで、、ホームバーセットを買い揃えたこともある。
しかしアルコールはどうしても苦手。
もしかしたらこの体質が私を成人病やら、夜更かしの多い物書きから、辛うじて守ってくれたのかもしれない。
「雪小町」というお酒を知ったのは、虎の門にある国立劇場である。
たまたま復興支援の「俳優祭」が国立劇場であり、幕間のロビーで東北の名産、土産物が展示販売されてました。
そのとき、この「雪小町」なるお酒を試飲したのが、はじめての出会い。
なぜかしらこの東北の酒盃の日本酒が舌に馴染んだのです。
だいいち「雪小町」というネーミングが実にいい。誰が付けたか知らないがたまらなく素敵です。
地元「あぶくま鍾乳洞」由来のミネラルがほどよく溶けこんだ中硬水を醸造水に~。
酒米も『美山錦』という地元米を使用している。
あぶくま山系の風土をあますところなく生かした、素直でしかも特徴のある酒づくりに励
まれている東北の小さな蔵元さん。
「どうぞ一杯」と”ふくしま”と染め抜かれた法被を着た、どこか清武選手に似た若者にい
われると、いつもなら「いえいえ」と手を振って唇を湿らす真似事で済ませてきたのだが、
そのときばかりは素直に受けた。
震災からまもなく一年になるというのに~
1円の義援金すらしなかったうしろめたさが手伝っていたのかもしれない。
ほろりと秘めた甘さが~
ふっとほろ苦さに変わる~
この「雪小町」は私にとって忘れ得ぬお酒となった・・・・。
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