Dream Gate ( 中野 浚次のブログ )   

本日はようこそ開いてくださいました!お芝居のことグルメを語ります!


          

2010年度ダイアリーを買いました

2009-10-27 | 文房具
   



     

     手帖といえば、英国のファィロフアックスがいっとき評判になってシステム手帖がブームになった。
     あのファィロファクスは、映画『誰がために鐘が鳴る』でゲーリー・クーパーが使っているから、
     歴史は古い。

     私は反システム手帖派で、手帖はポケットに納まるものを一冊持てばよいと小型派の保塁を
     守ってきた。
     現在使っている手帖は、日付のない罫だけのもので、だいぶ前に日本橋の丸善で買った
     黒革の小型手帖である。
     用紙はなくなった時にとり返る。

     今年は何か趣向がないものかと、文房具店を物色していたら、やや大判になるがL’ABUSURD
     Eのダイアリーを梅田の紀伊国屋で見つけました。(↑画像)。


   



     まず最初のページが見開きになっていて、ひと月の予定が一瞬に目に飛び込んでくるという
     利点がある。しかも書き込みカレンダーのように、七曜表だけでなく、そこには
     約束した事柄や予定を書き込むことが出来る。

     本ページは1日を朝の8時から夜の12時まで区切って使うようになっている(↓画像/右)。

     私には日付や時間区切りなど必要としないので、区切りの印刷は完全に無視して
     縦書きに使っている。


 

     
     記憶力があやしいと思うからな何でも手帖に書く。
     書いているという安心できれいに忘れる場合もある。
     そうなれば、こんどは書いたことを忘れないようにする習慣も大事である。
     だからもし手帖を落としでもしたら、それこそ停電になったようなもので、
     何も分からなくなってしまう。

     私は幸いにして手帖を紛失したことはまだ一度もない。

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ひと鉢の菊・・・

2009-10-23 | 本日の○○
    



                 ひと鉢の菊ありこの日蝶たえず     柳芽


           快晴で、菊も耀き香も透み通る日を秋日和というとか。
           こうした快晴には、蝶がその色を慕い、香に誘われて舞いおりる。
      
           そんなある日、友人のS君が一抱えの菊花を届けてくれた。
           この時季にはいつも、S君が丹精に育てた菊をいただくのですが、
           今年は例年になく色香が良く、また趣が深い。

           さっそく愛用の鉢を出してきて生けてみた。
           鉢は何年か前に骨董市で見付けた昭和初期の塩壺。

           ひと鉢の菊が、一幅の絵になったかどうかはあやしい。


    



         9月下旬に撮影。
             まだ莟ばかりの貴船菊ですが、深まりゆく秋の気配を感じていただければ・・・


             


           

                10月中旬になって、やっと七分咲き。



    


     
        マクロ撮影ですが、
          マクロズーム
なる機能を使ったのは生まれて初めて。

       
           

    

           

       やっと満開になった。

          菊の楽しみは割合に長いという。
          落ち葉が降り霜が強くなるまで続くのでしょうか・・・・・


   10月の自家製カレンダーアップしました◆

          
     

        
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あったかい家族に、だんだん   -「だんだん」松竹座公演ー

2009-10-18 | 演劇


       「だんだん」とは島根県出雲地方の方言で、”ありがとう”という意味だそうだ。
       舞台『だんだん』は、この言葉に象徴される数奇な運命を背負った双子の愛と絆を描いた
       物語である。
       ご存知だろうが、人気を博したNHKの朝ドラの舞台版だ。

       舞台になっているのは島根県松江と京都の祇園。
       テレビドラマの舞台化は、得てして”ダイジェスト版になってしまい、筋を売るだけの舞台が
       多い。

       今回の舞台では、松江の「宍道湖」と、しじみ漁師の「田島家」の二つのセットに絞り、
       京都・祇園の「花村」は物干し台だけにした。
       しかも、テレビには登場しない"出雲の神様”という狂言回し役を新たに設けてドラマは
       進行する。

       まず、二つの点で感心した。
       一つは、舞台いっぱいに飾られた田島家で演じられる人物のアンサンブルが見事である。
       近頃忘れかけていた上質のホームドラマを見たようで心地良かった。
       しじみ漁師の父(吉田栄作)、母親(古村比呂)、祖母(三林京子)に双子のひとり、
       めぐみ(三倉茉奈)、弟の健太郎(木崎直人)の5人家族だが、説明的なセリフが多すぎる
       印象があるにせよ、ほのぼのとしたあったか~いものが伝わってきた。

       次は、作者の言う「舞台だからできること」の一端だろうが、下手にある祇園「花村」の物干し台
       と、本舞台の「田島家」とは、歌舞伎の手法である「渡りぜりふ」をつかっての同時進行の手堅
       さは、適切でみごとな演出である。
       

            


       それと、注目したのが弟役の健太郎を演じた木崎直人(きのさき・なおと)くん(↑画像)。

       「いるいる  こうゆう高校生!!」

       明朗で、快活で、存在感を充分に発揮している。
       姉の出世の秘密や父親の過去を知って動揺を見せるところも、ことさら芝居らしい芝居をしな
       い。
       あくまでも自然体で、しかも等身大の演技に見ごたえがある。
       次のチャレンジが楽しみだ。

       双子姉妹も朝ドラのイメージをこわすことなく演じきった。
       
       だが欠点も多い。
       舞台に生活感がないことだ。
       松江名物の”しじみ汁”や”しじみコロッケ”だの田島家の食卓に登場するだけで、生活の匂い
       のカケラも伝わってこない。
       こういう芝居では、生活のリアリティが大切である。
       それに、どう見ても吉田栄作がシジミ漁師には見えない。
       むしろ元ボクサーだったことの方が妙に説得性があるのが不思議といえば不思議。
       
       日本一夕暮れが美しいといわれる宍道湖の抒情も出してほしかった。それが舞台に
       厚味をあたえるのだから。

       助演の石倉三郎澤村郁子のソバ屋の夫婦は、さすがベテランだけに手堅い。

       また、なが~いブログになってしまいました。
       ここまでお付き合い下さった皆さんには、だんだん。

       
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日光金谷ホテルのロイヤルブレッド

2009-10-12 | ホテルライフ




        朝食には「金谷パン」のトーストが欠かせません。
        いつも日光金谷ホテルからロイヤルブレッドを取り寄せています。

        ロイヤルブレッドは「金谷のパン」といわれているなかでも代表格。
        ミルクをふんだんに使用し、きめ細かな歯ざわりが抜群です。
        手にするとずっしりとした重量感があります。

        小麦の味を最大限に引き出すために独自の配合が工夫されています。
        最高級の小麦粉をはじめ、「金谷の親方」が良しとした材料だけを厳選使用。
        よくある防腐剤など加えていません。
        「日光金谷ホテル」で供されるトーストも、もちろんこれです。
        金谷ホテル130年間の伝統の味なんです。

        「”ヤマザキパン”であろうが、スーパーで売っているような”5枚切130円”のパンも
        結構いけますよ」
        そう言われる方もいらっしゃいます。
        味に無頓着だとは言いません。
        しかし『味』にこだわりをもつことも大切です。        
 

 

 
        ほかに、金谷ホテルのマーガリンを常用しています(画像/左)。
        コーン油を主体に発酵乳を使ったなめらかな口当りのマーガリンです。

        それと、朝食パンには欠かせないのがマーマレード。
        何年か前に渋谷の道玄坂のフルーツパーラーで見付けたのが
          
        「ダッチーオリジナル オーガニック セビルオレンジ マーマレード」

               

        
        このマーマレードは、英国製で有機栽培されたセビルオレンジの
        甘酸っぱくて香り高い果実のおいしさを楽しめます
        最近は神戸大丸のデパ地下にも売っています。

        気がむけば、朝食にスープを加えることもあります。
        もっぱら「札幌グランドホテル」のコーンスープ(画像/右)を愛用しています。
        温めてからスープ皿に注ぎ、イタリアンパセリを少々。

        工夫一つで朝食が楽しくなりますよ        

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18年ぶりに柩の蓋が開きます <『向日葵の柩』 ピッコロシアター> 

2009-10-03 | 演劇




       痛々しいまでにシュールな舞台だった。
       観たあと、胸のほてりがことばを失ってしまった、そんな芝居に久し振りに出会った。

       ことばを失ったのは、『向日葵の柩』を書いた柳美里(ユウ ミリ)さんの言い方を借り
       れば「”在日韓国人”という吃音者」の痛みかもしれない。

       初演から18年経った今日、時代の流れ、変化の兆しがあったにせよ
       わたしには「日韓問題」など正面から取り上げていること自体が戦闘的なことであった。
       だがそれ以上に「生きることに真剣である者」の痛みが切々と胸を打った。


           私はこの暗い劇場で
           あなたと本当の話を
           したいのです。

      
       ここには作者柳 美里の血の匂いのする「汚れちまった悲しみ」が封印されている。
       決して現実の世界では口にできない本当の話が・・・・・





       浪人中の栄敏(山口馬木也↑画像)と高校生の栄貴(山田ひとみ)兄妹の母親は屑鉄業
       の父(金守珍)を捨てて3年前に家出した。
       栄敏は、コーリャンバーで留学中の朴永玉(松山愛佳)に会ってひと目惚れ。
       永玉から「韓国人なのに日本語しかしゃべれないの?」と云われてショックを受ける。

       妹の栄貴は、自閉的であるため、拾ってきた九官鳥だけに心を開くのだった。
       栄敏は、日本に帰化したホストの金宮(椎原克知)に永玉が売春をしていると告げられる。
       その金宮に妹の栄貴が犯される。

       傷心の栄貴は兄に首をしめてくれと頼む。
       そんなとき、偶然ハチ合わせた永玉の首も・・・
       
       永敏は永玉に教わった韓国語で
       「アナタハ、ワタシヲ愛シテイマスカ?」
       無限にひろがる向日葵畑の前で、虚ろに呟くのだった・・・・

       
       演出の金守珍は凄烈な現実と清冽な詩情を舞台に叩きつけた。
       山口馬木也は激しく揺さぶり、山田ひとみはひたむきに演じきった。
       兄と妹は現実そのものであり、青春の”生”と”美”そのものだった。

       そこに表現されている世界は18年たった今も輝きを失わずに、観客に突き刺さってくる。
       鋭利な白刃のように。
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