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昨日、登った俵山
天気も最高、景色も最高だった。
登山口は「萌の里」下山口も「萌の里」
上りは、途中のショートカットコースを使って快適に登った。
下山には「茅尾根コース」を使った。
ところがこのコース誰も歩いていない。
道はしっかりしているんだが・・・。
景色も抜群に良かった。でも・・・。
山道が終わり林道に出てホッとしながら歩いていると
突然、赤牛が数頭林道脇で草を食んでいた。
私と娘の足は急ブレーキをかけたように止まり、
「あ”-----」「牛がなんで?」
「どうする!」「どうしよう」と言って、暫し牛を見つめる。
向こうもびっくりしたのか、こちらをじっと見ている。
私が「牛が襲った話は聞かないし、歯もないし噛まれることはないし
大丈夫じゃない?」と言うと、
娘が「角があるじゃない!」「後ろ足で蹴られるかも?」と
想像力を全開にして、ビビッていた。
でも、進まなきゃと二人で覚悟を決めてそっと牛の側を通り過ぎた。
私が、牛が見えなくなってから走ろうとすると、
「走っちゃだめ、音を立てないで歩くの」と叱られた。
娘が「私、思わずカメラの赤いストラップを手で隠したわよ」
私も「私のザックピンクだからどうしようと思ったわよ」と、
まるで闘牛にでも出くわしたように・・・。
二人で、牛を回避できたのにホッとしながら先へ進んでいくと
曲がり角にまたもや牛が・・・・。
今度は、「黒牛」が道の真ん中にいた。
私が「どうしよう・・・、向きをこっちにかえたよ!」
娘が「黒牛だから黒毛和牛と思えばいいのよ、あなた好きでしょ?
黒毛和牛」と、「黒毛和牛は好きだけど・・・」と私。
訳の分からぬことを言いながらも、「あっちにいって!こっちにこないで
」と念じていたら、やっと横の草薮に入って行った。
「まるでお化け屋敷に入ったみたい」と娘。
そーーっと、わき目も振らず通り過ぎて、曲がり角を曲がると、
「ぎょぇ~」
黒毛和牛の大群が群れをなして、行く手を塞いでいた。
二人して固まってしまい、そばの草薮に道らしきものが見えたので
そこから回ろうとすると、そこにはなんと子牛が横になって座っていた。
ここもダメだわと元に戻ると黒毛和牛が・・・。
暫く二人で佇んで、いつも冷静沈着な娘が私の手を取り、
「先へ進むしかないのよ!いい、ゆっくりそーっと静かに通るわよ」と
ギュッと手を掴んで進んで行った。
私は「そんなに怖くないのに」と、真剣な面持ちで歩く娘に手を
引かれながら歩いた。
緊張したその場を脱すると、「私、牛嫌いだわ、前は可愛いと思ったけど
嫌いになった」と、牛に怒りをぶつけ「山の本にも書いてて欲しいわ
牛に注意って」と怒っていた。
でもね・・・
牛にしたら、「勝手に自分たちの領域に入ってきて、そっちこそ何よ」の
世界なのだ。
すったもんだが過ぎて、「萌の里」への登山道を見つけるとホッとして
歩くことが出来たが、山の斜面の黒い岩が全部「黒毛和牛」に見えて
心なしか急ぎ足になっていた。
あんなに感動した山だったのに、下山道で思わぬハプニングに遭うとは
でも、印象に残る山になったことは間違いない。