木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

江戸前寿司

2008年09月17日 | 江戸の味
寿司というのは、どうしてこうも高くなってしまったのだろう。
一方で、回転寿司という格安の店も存在し、完全な二極化を招いている。
現代では、回転寿司=庶民、寿司=高級品のイメージが定着しているかのような寿司であるが、江戸時代は、寿司は庶民の食べ物であった。
江戸時代、寿司は三大ファストフードと言われた。
蕎麦、天麩羅、寿司である。
先日、半田にある博物館「酢の里」に行って驚いたことがある。
「酢の里」はミツカン酢が運営している博物館であるが、そこには、江戸時代の寿司を再現した模造品がある。
それを見ると、江戸時代の握り寿司は、とにかく、巨大である。
今で言うおにぎりくらいの大きさがある。もちろん、ネタの方も大きいのだが、今の寿司の大きさに見慣れた目には異様に映る。あなごなど、大きすぎてグロテスクにさえ見えてしまう。
もっとも、寿司が現在のような大きさになったのは、第二次大戦後らしく、戦前の寿司も、江戸時代ほどでなかったが、今の寿司の1.5倍はあった。
江戸寿司であるが、当初は山吹酢という色の濃い酢を使用しており、シャリも色付きであったと言う。


分かりにくいかも知れないが、右端においてあるのが500円玉。大きさを比較して頂きたい。

江戸時代、寿司はこのような屋台で売られていた。この屋台は立派であるが、もっと簡素な店も多く、一説には江戸には三千以上の寿司屋があったという。天麩羅や蕎麦も屋台が多かったが、それは火事の危惧から店舗としては、なかなか認可されなかったという事情がある。

酢の里HP

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