イワシのうろこのD付近(全体像参照)の通常光と偏光顕微鏡写真です。通常光による写真では放射状の構造が見えるくらいで,縞々構造のような明確な組織が見えません。しかし,偏光顕微鏡写真(b)では外周に沿って明るい細長い領域が形成されています。この領域では構成成分である高分子,おそらくコラーゲンが長さ方向に配向しており,うろこを補強していると思われます。(c)の写真をよく見る,境界は不明確ですが,うっすらと青っぽいバンド状の構造が存在している。この領域では放射状にコラーゲン分子鎖が配向していることになります。このことより,写真で見える領域では,コラーゲン分子鎖が放射状に配向している領域と接線方向に配向している領域が混在していることになります。このことはうろこの強度保持のためには好都合であることは確かです。
ミクロラボ Π(パイ) 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)
ミクロラボ Π(パイ) 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)