先日紹介したランドセルが出来上がりました。黒い皮の蓋が付き、背負い紐も少し太めで、そこの部分にも磨り減らない無い様金具を当て、バッチリの仕上がりです。若き職人「遠藤君」に拍手です。蓋の上にも手提げの持ち手が付いて、お洒落です。
出来上がったバッグを見て、みんなであれやこれやの批評会。新しい可能性が一杯詰まった作品です。お客様の注文が新しい作品のヒントを一杯くれる物です。今、試作しているのは、名古屋のお客様からの御注文で「薬入れ」。そんなものが居るのか?と思いましたが、御年配のお客様で沢山の薬を飲まなくてはならない、種類別に薬を入れておける小箱を作ってほしいと御注文頂いた。 (この写真に遠藤君は出ていない、回りでワイワイやっている連中だ。)
直接デパートやギャラリーでお客様の要望や不満を聞くことが一番作品作りのヒントがある。12年前に最初に「竹のバッグ」の注文を貰った時は、まさかこの竹バッグがこれほど竹業界を代える作品に成長するとは夢にも思わなかった。京都の〇長斎などは「こんなもの売れるはずは無い!」と言っていたが、しかし今は、「売れるから」と中国で作らせて国産品で販売したり、ルール違反を平気でする。せっかくの日本の伝統技術を食いつぶすようなことはしなさんな!私達の仕事は儲けを追ったらダメなんで、適正規模、適正利潤を踏まえて長く続けていかなくてはならない。でも、もう少し、伝統工芸に携わる職人の収入も上がるようにしなくては!