小雨の振る中、名古屋松坂屋本店での「職人展」が始まった。あいにくのお天気で午前中はお客様も少なく、松坂屋初日の活気はない。午後になり、少しずつ、お客様もお見えになり、私の大好きなお客様もたくさんお見えになって頂いた。一日を終了してみると、ゆっくりした一日の割りには充分な結果になっていた。ありがとうございます。
閉店後、伊万里焼の福山さんとしな織りの石田さんとで、松坂屋から少し離れたところにある中華料理屋にやって来た。夜が来る香りと書いて「エイ・ライ・シャン」と読む。古くからある汚い店だ。汚い割りに、地元のサラリーマンでいつもいっぱいである。地域に密着したお店といえる。
実は30年前、私はこの店でアルバイトをしていたのだ。別館の2階でウェイターと餃子焼をしていた。懐かしい店である。餃子で有名な店で、数年前、職人展の仲間を連れて行ったら、あっという間に評判になってしまった。嬉しいような、悲しいような、自分だけの楽しみが取られてしまったような感じがする。
石田さんのことは先週の日本橋三越の時に紹介しているので、今回は省略。「福ちゃん」こと、福山さん。伊万里の福右エ門窯の二代目当主、バカ殿っぽいが、何しろ、回りを明るくしてくれる。佐賀弁が何処に行っても抜けない。以前一緒にドイツで展示会をしたとき、二人でドイツ国内をうろうろした、その時もドイツ人に向かって佐賀弁で話しかけていたくらいの人だ。今日も彼の明るさにつられて、ちょっと陰気な石田さんも笑いっぱなしであった。人間の軽さとは反対に作り出す作品は情感を込めてすばらしい作品を書き上げる。どちらがホントか?判らないが、この巾の広さが彼を象徴している。誰でも、受け入れる心の広さ、特に女性へのストライクゾーンは広い。
今日から、17日まで名古屋松坂屋で本物の手書きの焼き物を見てみたい方は 是非とも御来店下さい。彼の、ニッコリした笑顔の虜になること間違いなし!お待ちしています。