本日の高住神社の状況です。
◆雨
◆19℃
台風12号が上陸した関係で、ここ数日は雨が続いています。
中国・近畿・東海地方では増水で避難勧告が出るなど、近年稀にみる大型台風の影響は各地で大きな被害をもたらしているようです。
一刻も早くこの事態が収まってくれるといいのですが…
さて、今日は山伏さんの入峰の日。
雨の中、法螺の音を響かせながら登ってきます。
皆様にご挨拶。
先達の先生に、毎度おなじみ山伏道具紹介のため写真を撮らせてもらいました。
今回は『法螺(ほら)』
ホラガイに歌口をつけたもので、山中で熊などの獣を大きな音で追い払う役目があったそうですが、次第に合図等に用いられるようになり、螺音の高低や遍数に決まりを設けて山伏同士の連絡・指示などの役割を持つようになりました。
ここにいても山からの法螺貝の音に気づくように、共鳴を利用した大きな響きは遠くにいても届くので、山中における信号としてうってつけなのでしょう。
法具としては法螺を鳴らすことで場を清め、衆生の罪障を祓うなどの意味があり、読経に通じるものがあります。
法螺は鳴らすではなく「立てる」といい、それを立螺(りゅうら)といいます。
なぜ立てるというのかというと、“お茶を立てる”のように法螺を立てることで自らの心を正すといった意味があるようです。神前仏前で法螺を立てることは神仏に対しての神楽・法楽の意味があるので、さしずめ神仏を拝む前に己の心を正し清めるためということでしょうか。
立螺には駈相(かけあい)や宿出など状況に応じた吹き方の決まりごとがあり、その作法を習得するのはとても奥が深く難しいようです。もし山伏さんに出逢ったなら、その吹き方に注目してみるのも面白いかも知れません。
山中から響いてくる音色を聞くと、やはり修験の山には法螺が似合うなぁと。
私もそのうち覚えてみようかなと思います。