本日の高住神社の状況です。
◆雨
◆16℃
雨が続きますね。
梅雨時とは違い、雨が降るごとに少しずつ寒さが増してきているようにさえ。
九月の古名を『長月』といいますが、一説には長雨が降る月だからとも。
春雨だと濡れてまいろうなんて風流な言葉が合いますが、この時期だと風邪を引きそうでそうはいかないですね。
さて、昨日は霧がかった雨でお参り手も少なかったので、幣殿の押入れ掃除をしました。
ここには祭具の他、昔の調度品や宝物?がしまわれているのですが、ほとんど使われない今はカビとネズミの住処。
収納スペース確保のために大掃除をしたのです。
すると珍しい収蔵物が出てくるわ出てくるわ。
木製臥牛像(明治三十年八月吉日 佐賀県藤津郡南鹿島村 牛壱尾 井手武七)
臥牛石像(年月日不詳)
写真上段の木彫りの牛ですが、角がなく押入れから出てきたときは大きなネズミに見えました(笑)
下段の石像は顔半分が欠けていますが、頸のしわや尾の毛並みなど細部に渡って再現されており、当時の石工の技術の高さがうかがえます。
牛馬信仰がいつから始まったか定かではありませんが、磨耗具合から考えておそらく同時期ぐらいの作ではないでしょうか。
そしてこちらは木製の狛犬。
四兄弟が身を寄せて並んでいました。大きさは小型犬くらい。
雰囲気を出すために下から懐中電灯を当てて撮ったのですが、可愛いような、怖いような…。
尻尾のあたりにほぞがあったので、古い社殿時の装飾品かも知れません。
割と状態も良く、多少虫食いや腐食の跡がありましたが、生き生きとした表情は今も押入れの中から睨みをきかせているよう。
これは昔の扁額。
高住社、豊前坊大権現とそれぞれ書かれています。
裏を見ても製作日がなかったのでいつの時代かは分かりませんが、明治期に高住神社と改称したときのものでしょうか。現在は「豊前坊」と書かれた扁額が掛けられています。社務所脇の水神社の右脇には石でできた扁額が石碑のように建ててありますが、そちらには「豊前崛」と刻まれています。
豊前崛、豊前坊、高住社、豊前坊大権現と呼び方は変われど、時代時代での尊崇の様子が分かりとても興味深いです。
他にもいろいろと出てきたのですが、それはまた後編で。