高住神社公式ブログ

英彦山豊前坊高住神社の公式ブログです。

7月15日(金)の様子

2011年07月15日 19時52分00秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れ

◆20℃

 

夏越祭まであと1週間を切ってしまいました。

そろそろ本腰を入れて取りかかろう!とばかりに、早速Fさんがクマイザサを採取しに行ってきました。

昨年、草刈りのためゴッソリとクマイザサが刈り採られてしまったのですが、今年は新芽が出てきたおかげで青々とした立派な笹が採取できたようです。

 

P7140006

取れたて新鮮なクマイザサを神前にお供え。

これを大釜で煎じて「笹湯」にし、夏越祭のときに無病息災・健康長寿の験ありと参拝者にふるまいます。

こんな感じです↓

P7260002

四方に竹を張り巡らして結界を作り、清浄な空間を作ります。

無病息災を祈ってふるまうのに汚れていたら元も子もないですからね。

竹がゆがんでいるのはご愛嬌。

 

なぜ“笹の茶”なのかと問われれば、遠くの昔、山伏が薬草として用いたという習わしに基づくことからですが、ちょっとここで笹でなくてはならない理由を考えてみました。

笹の葉は皮針形で先にいくほど細くなります。藪こぎをしていると知らぬ間に皮膚を切っているように、鋭い剣のように見えなくもないですね。

端午の節句は別の呼び方をすると「菖蒲の節句」とも言いますが、それは剣状をしたショウブの葉が鬼を追い払う破邪の効果を持つとされたことによるもの。

ということは、同じく剣状の葉をしたササにも同様の力が宿っていると考えてもいいのではないでしょうか。調べてみると、ササで鬼を追いやる神事があるようです。

鬼とは陰なる存在のことで、“病魔”というように目に見えぬ流行病なども鬼の仕業と考えてられていました。

ショウブの葉には殺菌作用を持つ成分が含まれており、端午の節句に湯に入れるというのもこういった効果を生活の上で知っていたからでしょう。

ササの葉にも殺菌効果があり、料理の仕切りに使われるのも菌による腐敗を防ぐため。

ショウブとササは「剣に似た形状」「殺菌作用」の点で共通していることからも、ササにも魔を祓う力があると考えても差し支えはないのではないでしょうか。

……ちょっとこじつけかも知れませんが、量が多くまとめて手に入れやすいというのもササが薬湯に選ばれた理由なのでは。なるべく多くの民が手軽に薬を飲めるようにという意味もあったのかも知れませんね。

 

深く考え出したらキリがないのでこの辺でおしまい。

昔の人の知恵と息吹がつまった笹湯です。夏越祭にお出でのときはぜひご賞味あれ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月14日(木)の様子

2011年07月14日 16時49分00秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れ

◆22℃

 

本日はお日柄もよく、お参り手もぼちぼちと。

参拝者が増えてくると神前に上がるお神酒も増えてきます。

「九州といえば焼酎!」といったイメージを持つ人もいるでしょうが(私もそうでした)、九州とひとくちにいっても九州北部は稲作地帯が多いため、造り酒屋もたくさんあって美味しい地酒が多いんですよね。

 

神社の神饌(しんせん…お供え物)には順位があり、まずは米が上がり、その次に酒、そして餅…と、生(き)の米を上位にして、それから米加工品が続きます。

神道は稲作文化とともに発展してきたゆえ、必ず供物の中心には米をすえるのです。

さらに宗教と酒は切っても切れない縁があり、アルコールを飲んだときの酩酊状態が“神がかり”的な状況を生み出してきたことは、古今東西問わず宗教儀礼に酒が用いられてきた由縁であり、酒が一国の文化を表すのも、その土地土地の風土に見合った農作物とそこから生み出された発酵食品を意味するとウンヌン。

…なんて話をするのも、最近「酒の文化史」に興味が出てきたからで、色々と本を読んでいますと酒というのは単なる嗜好品ではなく、原始的ながらも“食文化の粋”を極めた素晴らしい産物と思えるんですよね。

P71700101_2

 

ここに上がるお神酒を見ても銘柄は多種多様で、一般的な日本酒から純米酒、はては純米大吟醸といった高級酒も上がることも。

残念ながら私たちの口に入ることなく崇敬者の手に渡ってしまうので、これを読んで「私ももらえるかも?」と期待に胸おどる方もいらっしゃるかも知れません。

そんなお酒が神前に上がるのは時の運。それを誰に上げるかは私たちの気まぐれ(笑)

まぁメインは神様ですから、人の手に入ることを先に考えてはいけません。

 

九州有数の酒地帯・福岡だけあって、地酒のラベルを見比べるのは楽しいものです。

というわけで、現在上がっている日本酒のご紹介を。

P7110090

左から順に

●「繁桝」…高橋商店

筑後のお酒。八女市に本社を持ち、創業は享保2年(1717年)

美味しいという評判をよく聞く銘酒で、吟醸やら種類もたくさんあります。

●「れいざん」…山村酒造

熊本は阿蘇郡高森町のお酒。宝暦12年創業。

蔵元は標高500メートルの奥阿蘇にあり、霊山阿蘇の外輪山から湧きいづる清冽な山水を…とラベルより。

●「九州菊」…林平作酒造

くすぎく、と読みます。京都郡みやこ町犀川のお酒。

今川沿いにある酒蔵で、当神社もこちらでお神酒を注文して作ってもらっています。

(写真中央なのは宣伝という大人の事情…ではありません 笑)

●「英彦山大権現」…戸渡酒造

田川郡添田町のお酒。まさに”地元のお酒”です。

創業は大正元年。英彦山のお膝元だけあって英彦山にちなんだ銘柄が多いです。

私も贈答用のお酒を買いにときどき顔出しさせてもらっています。

(ちなみにこれを真ん中にしようと思ったのですが、ラベルに生えたカビを隠すため奥にしました 汗)

●「龍颯」…藤居酒造

りゅうふう、と読むそうです。大分県は臼杵のお酒。

清酒のみならず焼酎も造っている会社。

 

県外のお酒もまじっていますが、酒屋やリカーショップでしか買えないであろう地酒をチョイスしてみました。

酒といえば祝いの席でもよく飲まれることからか、力強さや繁栄を彷彿させる名前が好まれるのでしょう。「英彦山大権現」「れいざん」なんてそのままの呼称を名前にしてますし、霊山のエッセンスを取り入れることでその霊力にあやかろうなんて意思さえ感じられます。

「龍颯」も最近ここで龍神ブーム?が起きて以降、神前に上がったお酒。偶然かも知れませんが、ネーミングに惹かれるものがあったので紹介させてもらいました。

もしかしたら、お神酒を上げられる方もご祭神にふさわしい酒を選んでお供えしているのかも知れませんね。

 

とまあ、お酒の紹介をしたものの、実は私、あまりお酒を飲みません(笑)

違いが分かる男になるには飲む機会を増やさなきゃいけないんでしょうが、正直アルコールに強くないんですよね…

ともあれ、酒の違いを知るには量にあらず。嗜みながら違いの分かる男を目指したいと思います。

ですが、社頭で「神主さん!飲み行こうや!」と誘わないようお願いします(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月11日(月)の様子

2011年07月11日 14時18分00秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れのち曇り

◆19℃

 

九州北部もついに梅雨明けです。

ようやく天気が続くかなと思っていても、山の天気は変わりやすく、午後から雷雨なんて日が続きます。

山にいると落雷、暴風雨、豪雪といった自然災害に出遭うことも多く、電線一本切れただけで陸の孤島とばかりに外部との接触が断たれる窮地に陥るわけですから、自然の猛威の前では人の造ったものがどれだけ脆弱かを思い知らされるようです。

 

東日本大震災から4ヶ月経ちましたが、復興支援に出向いた方から話を聞くと、被害の最も大きかった地域の惨状は被災直後とほぼ変わらずとのこと。いかに長い年月をかけて人力で作り上げたものでも、それを一瞬にして無に帰してしまう大自然の威力は、計り知れない恐ろしさを感じます。

とはいえ、人間には一瞬で何かをする強大な力はなくても、積み重ねてきた歴史とともに受け繋いできた技術があり、今日の人類の発展はそれらの集約と言えるでしょう。ちょうど数万のシロアリが何世代も経て高さ数メートルもの蟻塚を築きあげるように、微々たる個々の力でも、時間をかけて力を合わせれば元の繁栄を取り戻せるのではないでしょうか。

ここの熱心な崇敬者も、人々の記憶から薄れつつある今だからこそ支援に行くのだと、有志を集めて宮城まで向かって行きました。私たちも何かしたいという気持ちはあるのですが、宮を守るためここを離れられぬ身。できることは、気持ちともに義捐物資を託すことと支援者を始め被災者たちの身の安全と幸せを祈ることだけです。そしてこの悲しい出来事を記憶から風化させず、いつか完全復興する日まで微力でも支援してゆこうという気持ちを忘れずにいることが大切なのではないかと思います。

とまあ長いことつらつらと書き連ねてしまいましたが、自然と共存してゆくためには、抗うこと・甘受すべきこと、そのどちらともと折り合いをつけなくてはいけないのかなと思います。

 

さて、今日の花。

P71000051

ウチョウラン。

時に荒ぶる自然でも、こんなたおやかな花を咲かすのですね。

ちなみにこの花は登山道で撮影したもの。

運が良ければ出逢えるかも知れませんよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月9日(土)の様子

2011年07月09日 15時11分00秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れ

◆20℃

 

ここ数日夕立が続き、その雨のせいでか500号線で“崖崩れ”が起きました。

彦山駅より500号線を通っての英彦山方面は通行止めとなり、迂回路として「別所河内~北坂本ルート」が現在のルートになっております。

しゃくなげ荘に向かう方はちょっと遠回りになりますが、たまには違う道のりを楽しみながらの英彦山ドライブをお楽しみに下さい。

 

さてさて、緑濃い季節、ふんだんに降る雨と真夏の太陽を浴びて、木々も伸び盛りのようです。

草木はともかく人間には暑すぎるようで、涼を求めて英彦山へ来る方が増えてきつつあります。

P7090034

 

P7090036

神牛をなでなで。

体の悪いところをなでるとそこが良くなる身代わりの牛。

臥牛像をお祀りしている神社は他にもありますが、いろいろ見てまわって思ったのが、やっぱりうちの牛が一番可愛いかなぁと。

これも親?の欲目ってやつですかね(笑)

愛嬌ある表情をした牛なので、お参りついでになでてあげてください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月5日(火)の様子

2011年07月05日 16時43分22秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れ

◆20℃

 

ようやく晴れましたね。

カラッと晴れたので、日ごろ開けない格子窓を開放してみました。

たまには空気の入れ替えをしないといけませんからね。

社殿を通り抜ける風も爽やか。梅雨じめりも吹き飛ばしてくれるようです。

 

さて、今月一日から、授与所で夏越用の人形(ひとがた)を頒布しております。

夏越祭のご案内をアップしましたので詳細はそちらをご確認下さい。

 

ということで、本日お参りにきた母娘連れさんが人形をする際に、可愛い娘さんだったのでお願いしてモデルになってもらいました。

 

以下、人形の作法です。

①まず、人形に氏名年齢を記入します。

P7050018

 

②次に、頭から手足の先まで撫でていきます。悪い所は念入りに撫でてください。

P7050017

お姉ちゃんは怪我した足が早く治りますように…とお願いしながら撫でてました。 

 

③最後に、人形に向けて息を三度吹きかけて終わり。

息吹きかけてる写真は撮り忘れました(汗

 

これで人形の作法は終了。

自分の良くないものを人形(形代)になすりつけ、身代わりになってもらうのです。

 

モデルになってくださったお母様とお姉ちゃん、ありがとうございました。

後はしっかりこちらでお預かりして、夏越祭後に焼納致します。

 

人形は夏越祭まで出しておりますので、ご参拝の折はぜひされてみてください。

あぁ、それと宣伝しそびれていましたが、これからの時期、英彦山は最高の避暑地です!

暑さから逃れたい方はぜひ英彦山までおいでませ。

清流のせせらぎと青葉の木漏れ日、頬をなでるそよ風が心地良いですよ。

蚊やブトがいるので虫よけスプレーはお忘れなく!

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする