本日の高住神社の状況です。
◆曇り
◆7℃~
突然ですが、この植物、何か分かりますか?
実はこれ、ワサビなんです。
ワサビのイメージといえばゴツゴツした根っこが頭に浮かびますが、これがワサビの葉と花。
自生種のワサビにお目にかかる機会なんて少ないのでは。
一般的に流通しているあのワサビ(の根)は、清流で栽培することでわざと根を肥大させている水ワサビといわれるもの。
ワサビは他の植物に栄養を摂られないようアリルイソチオシアネートという物質を発散して自分のテリトリーを守っているのですが、逆にこれによって自家中毒を起こし、自らの成長を阻害してしまうとかなんとか。
栄養を独占したいがために自分の成長を縮めるなんて、なんという諸刃の剣。
しかしこの物質を流水で洗い流すことで自家中毒を防ぎ、あのような大きな根茎に育てることができるそうです。
それが水栽培の理由なんですねー。
さてこのワサビ、根だけでなく全体にあの辛味成分が含まれているのです。
これが俗にいう「葉ワサビ」。
ちょうど開花時期なので花もまじっています。
これをサッと湯通しして刻んだものをこねくり回します。
この時、『親のカタキと思ってこねくり回すと風味が出る』と英彦山では言われてるとか。
そんな相手がいなけりゃダンナやヨメさんの顔でも思い浮かべながら・・・(笑)
この辛味成分は細胞が壊れたときに出るらしく、細胞が壊れれば壊れるほど辛みが増すようです。
しかし成分は空気に触れると揮発してしまうため、こねた後に密閉容器に入れて保存しておけばしばらくは風味が楽しめるでしょう。
こんな刺激的な葉でも好んで食べる虫がいるようで、時期を過ぎると虫くいだらけになってしまいます。
“ワサビ”食う虫も好きずきってヤツですね。
歓遊舎でもごく稀に手に入るそうですが、早い段階で売り切れてしまうので食べてみたい方は午前中のうちに行かれてみては。