竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

からだじゅうきみどりいろの春の風邪 水口圭子

2021-02-21 | 今日の季語


からだじゅうきみどりいろの春の風邪 水口圭子

からだじゅうがきみどりいろ
現実にはありえない様相なのだから
作者の感性が呼んだ言葉なのだろう
言われてみれば冬の大病の、
前触れともいえる風邪とは違う春の風邪
そうかもしれない、感性に乏しい筆者は納得させられてしまった
(小林たけし)

【春の風邪】 はるのかぜ
◇「春風邪」
風邪は冬に引きやすいが、春になっても余寒が厳しかったりすると、風邪を引くことが多い。冬の風邪と違って、厳しい感じがなく、なんとなく艶めいた趣がある。春の風邪はいつまでも、ぐずぐずと癒らない。

例句 作者

春の風邪机の果の没日かな 加藤楸邨
からだじゅうきみどりいろの春の風邪 水口圭子
しんがりに春風邪引きし男をり 平イチ子
どんよりとまんばうのゐる春の風邪 奧坂まや
会合の不義理を二つ春の風邪 岩永千恵子
右脳のうつらうつらと春の風邪 野木桃花
春の風邪あの世の門は自動ドア 下田幼和
春の風邪ときには弥陀もひき給え 橋閒石