[感想:★★★★★:何度でも聴いてみたい!]
「祈り~未来への歌声」 (海上自衛隊東京音楽隊、三宅由佳莉3等海曹)
少し聴いただけで耳から離れなくなる曲というのは、そうあるものではない。今まで、いきものがかりの「YELL」、河合奈保子の「ハーフムーン・セレナーデ」とかがそうだった。
で、昨日のNHKニュース9で紹介された海上自衛隊東京音楽隊 三宅由佳莉 3等海曹の「祈り~A PRAYER」には思わず引き込まれた。単に声が美しいだけでなく、ものすごい力・想いを感じたのだ。もともと音楽隊は楽器演奏だけだったため、数年前に歌唱担当の隊員として採用されたという。この歌は、震災被災地の子供達に向けて作られた。海上自衛官の中でたった一人の歌唱担当として、自身の任務・使命として持てる力を尽くして歌われている気がする。
ニュース9でもキャスターが話をしていたが、練習でも心を込めて倒れてしまうのではないかというほどの熱唱ぶりで驚いたという。YouTubeの動画を観ると、CDよりも、人を前にした時の歌への心の込め方というか、想いがさらに増幅されるように感じる。
さっそく このアルバムを iTunesStoreから購入、iPhoneにダウンロードして、公園を歩きながら聴いていた。どの曲もすばらしい。3局目の「高千穂」も気に入っている。しかし何より「アメイジング・グレイス」この曲をよくも探して、最後から2番目に置いたなと。10曲聴いた上でこの曲を聴いていただきたい。この曲だけは、被災地の方のためだけではなく、三宅3等海曹がこのCDを作るにあたり葛藤し(震災で心に傷を負った人達に辛い気持ちを思い起こさせるのではないかと不安になり、練習でも一時「祈り」を歌えなくなったという)、それを乗り越えた気持ちもこもっているように思われる。
私も別の「任務」を背負う人間であり(勿論、自衛官ではないが)、共感と、また、久しぶりに、歌の力を再認識した思いである。