桃の節句だなと思う。
街に出ると、着物を着ている女性もいる。今日はどこでどんな行事があるのだろう。
男なので、そういう情報は全く知らない。
ネットで調べれば、どこでどんな行事があるかは今どきわかるだろうけれど、あえて調べないで、一体どこへ行くんだろうと思っていたほうがよかったりして。
昼間は少し暖かかったようにも思うけれど日が暮れたら寒くなってきた。
それなのにミニスカートの女性もいる。一方でマフラーを厚く巻いている人もいる。
今の季節はそういういろいろ人によって体感温度と言うかそういうのが異なるのかも知れない。
それで、男はどんな格好で街を歩いていたかと言うと、それが、全く思い出せない。
気にとまったことに対する記憶力はかなりいいのに、そうでないことはすぐに忘れてしまう。
本当に困った記憶力だと思う。
カレーショップに入るとメニューのレイアウトが変わっている。
「あれ、普通のメニューありませんか」と言ったら、店員のお姉さんが「これが、普通のメニューなんです。レイアウトが変わりました」とおっしゃった。
「あ、ほんま、じゃあゆっくり見て注文します」と僕は言ってメニューを開くと、字が大きくなって年寄にとっては以前のメニューより見やすくなっている。
なので、思ったより早く注文できて良かった。
字が大きくなっているので「6辛以上は5辛を完食された実績のある方に限ります」という今まで気づかなかった辛さの但し書きにも今日はじめて気づいた。
それはそうだろうな、僕は普通の辛さでも食べ終わるときは汗だくになってしまう。
なので、2辛を注文するのも怖いのに、6辛なんてどんなレベルの辛さなのか想像もつかない。
会社に勤めているとき、牛丼のつゆだくをモジッて「カレー2辛 汗だくでお願いします」と言ってウケていた人がいたけれど、本当にあれは面白いもじり方だったなと思い出す。
店内にはビートルズのhere there and everywhere がジャズっぽいアレンジで、女性がカバーしたバージョンで流れている。
原曲も、ちょっともの寂しさのある曲だけれど、ジャズ風のアレンジで女性がカバーするとその寂しい感じがより際立つように聴こえる。
スコットランドの民謡も何とも言えないもの寂しさを感じさせるものが多いけれど、here there and everywhereの寂しさも、そういう寂しさと共通するものがあるなと感じる。
ポール マッカートニーもリバプールの人なんだなとそういうときに思う。
リバプールってイングランドかスコットランドかよく知らんけど、、、。
ある先生が「よく、音楽に国境はないと言いますが、音楽には言語が理解できなくても感じられるお国柄というものがあります。そういう意味では、音楽はむしろ国境を感じさせる芸術です。国境を感じながら音楽を聴くのもいいものです」という主旨の思い入れたっぷりの話をされていたけれど、その話を聴いたとき、なるほどそのとおりだなと感じた。
とは言っても、ヨーロッパの国境の位置などよくわかっていない僕だけれど。
スーパーマーケットでは「うれしいひな祭り」の歌が流れている。
けれど、なんだか舌足らずの幼い女の子の真似をしたような歌い方になっている。
女の子の歌ではあるけれど、タ タン タ タン タ タという恐らくは、祭太鼓をイメージしたリズムを基調に曲が作られているので、もっと力強い歌い方をしたらいいのにと思うのだけれど。
クラシックの歌曲に接するような気持ちで歌われた童謡を聴く機会が少なくなったように思う。
でもスーパーマーケットでそんな気迫で歌った童謡を流したら、みんなの気持ちが歌に集中してしまって、マーケットの商品が売れなくなるかも知れないけれど、、、。