ロバート・ボーン、デビッド・マッカラム共演のテレビシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」のリメーク版。舞台は1960年代の米ソ冷戦時代、敵対するCIAのソロとKGBのクリヤキンがコンビを組んで、スパイチームを結成するというもの。テレビシリーズでは描かれなかった2人の前日談を創造し、60年代のしゃれたファッション、音楽、車や貴金属といったアイテムやアクセサリーを散りばめながら描く。
ソロ役は『マン・オブ・スティール』(13)(スーパーマン)のヘンリー・カビル、クリヤキン役は『ローン・レンジャー』(13)のアーミー・ハマー。スーパーマンもローン・レンジャーももともとはテレビシリーズだから、スーパーマン+ローン・レンジャー=ナポレオン・ソロということになる。テレビ時代には考えられなかった組み合わせだ。
というわけで、テレビシリーズに親しんだ者にとっては何ともうれしい映画なのだが、『シャーロック・ホームズ』シリーズのガイ・リッチーが監督しているだけに、ビクトリア朝のホームズとワトソンを、60年代のソロとクリヤキンに置き換えたようにも見える。ところで、これもまた序章映画。シリーズ化を見越したラストシーンを見ながら、もともとテレビシリーズだから仕方ないか、と無理矢理自分を納得させた。