『K-19』(02)(2005.5.22.日曜洋画劇場)
テレビの「日曜洋画劇場」でハリソン・フォード製作・主演の『K-19』を見る。艦長と副艦長との対立劇という点では、古くは(これは潜水艦映画ではないが)『ケイン号の叛乱』(54)、最近では『クリムゾン・タイド』(95)などがあり新味はない。潜水艦映画としても『海の牙』(47)や『眼下の敵』(57)、『U・ボート』(81)といった新旧の傑作には到底かなわない。
さて、ではこの映画の見どころはというと、実話に基づいたソ連の原潜の原子炉事故処理にあたる乗組員たちの悲惨な闘いの様子なのだが、主役のフォードや副艦長役のリーアム・ニーソンだけがぴんぴんしているという“いかにもハリウッド”的な処理をされては甚だ緊張感に欠ける。
まあもともと、英語を話し、全くロシア人に見えない俳優たちが、ソ連の実話を演じるという設定自体が変なのだが…。強いて言えば、女流監督キャスリン・ビグローが男だらけの映画を撮ったことは称えたいと思う。
『原子力潜水艦浮上せず』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/343e71ae5a53d686ffb9cd01e1510e4f
『レッド・オクトーバーを追え!』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d5eb5819e196e3322230e09b112cb417
『クリムゾン・タイド』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/24d5ef60a39cbe5c39be93dec01c742c