『マーベルズ』(2023.12.14.TOHOシネマズ六本木)
アベンジャーズ最強ともいわれる女性ヒーロー、キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)を主人公にしたシリーズ第2弾。監督は女性のニア・ダコスタ。
キャプテン・マーベルが、アベンジャーズオタクで高校生ヒーローのミズ・マーベル(イマン・ベラーニ)と、宇宙ステーションに所属する敏腕エージェントのモニカ・ランボー(テヨナ・パリス)とチームを結成する。サミュエル・L・ジャクソン扮するニック・フューリーも登場する。
試写を見逃がし、ムビチケを頂いたのだが、結局公開最終日になってやっと見た。それは、マーベル映画はもう結構と思うところもあるからだ。
前作の『キャプテン・マーベル』(19)からコロナ禍を挟んで4年後の続編ということで、前作の記憶がおぼろげになっているのに加えて、テレビシリーズの「ミズ・マーベル」や、モニカが出てくる「ワンダヴィジョン」を見ていないとつながりが分からないところがあってもやもやする。
また、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)による人種やジェンダーへの過度な配慮(ミズ・マーベルはインド系、モニカ・ランボーは黒人、韓国のパク・ソジュンも登場する)は、何だか見苦しいし、無理がある気がする。しかも全体の作りが雑で、3人が目まぐるしく入れ替わって落ち着かないし、ストーリーも難しい専門用語を並べられてよく分からないところがある。
マーベル映画はもう結構という理由は、ディズニープラスにおけるテレビシリーズの量産(これらを見ていないと話がつながらない)と、マルチバースによる何でもありのごった煮状態(誰と誰とがつながっているのかわけが分からなくなる)を見ていると、もはや付いていけないと思うのだ。果たして、一部のファンを除いて、関連作の全てを把握している人などいるのだろうかという疑問が浮かぶ。
【ほぼ週刊映画コラム】『キャプテン・マーベル』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c16d8d97f889a6317e727fadf04876a5