『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)
30年ぶりに“狂気=マッド”の世界が復活
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fe1edecc36670284d7f31a7f2cc013ba
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(94)(1996.7.5.WOWOW)
現代のサンフランシスコ。自分はバンパイアだと名乗る美しい青年ルイ(ブラッド・ピット)が、ライターのマロイ(クリスチャン・スレーター)のインタビュアーを受ける。それは、出産時に妻を失い、悲しみにくれる中、吸血鬼のレスタト(トム・クルーズ)と出会い、人間から吸血鬼へと変身させられた200年におよぶ苦悩と孤独の半生だった…。
偶然、ニール・ジョーダン監督の『クライング・ゲーム』(92)とこの映画を続けて見ることになった。現代まで生き続けた吸血鬼にインタビューをするという突飛な発想はなかなか面白いのだが、ここでも形を変えた“男同士の愛”を見せられ、正直なところ辟易させられた。こうした一種の際物は、その手の趣味がない者にとってはいささかきついのだ。
だから『クライング・ゲーム』はまだしも、ここまでやられるともはや少女漫画や宝塚の世界といった感じがして、自分の守備範囲を超えるので、俳優たちのナルシストぶりばかりが目に付くことになる。中でもアントニオ・バンデラスはどう見てもミスキャストに映る。
だが、この映画を薄気味悪く思う半面、『血とバラ』(60)や『ハンガー』(84)で描かれた女同士の吸血シーンはエロチックに映ったのだから、何をかいわんや。多様な価値観とはなかなかに難しいものだ。